さて日常的に使われることはあまりないですが、「飛白」という言葉があります。
この飛白に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
飛白がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは飛白の読み方と意味、「かすり」と「ひはく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．飛白の正しい読み方は「かすり」「ひはく」？
では飛白の正しい読み方は、「かすり」「ひはく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、飛白の正しい読み方は「かすり」「ひはく」の両方になります。
飛白の”飛”は「と（ぶ）」「ひ」、”白”は「しろ」「はく」と読むことができます。
一般的には飛白は「かすり」と読むことが多いです。
ただ飛白は「かすり」「ひはく」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
（次の章でそれぞれの意味について解説していきます）
また飛白を「かすり」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「飛白（かすり）」に用いられている”飛”は単体で「かす」と読むことはできず、”白”も単体では「り」と読むことはできません。
ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で飛白の意味と類義語について解説していきます。
２．飛白の意味と類義語について
では飛白の意味と類義語について見ていきましょう。
まず飛白（かすり）は「所々かすったような模様を規則的に配した模様。また、その織物（おりもの）のこと」の意味として用いられています。
飛白を「かすり」と読むと上記のような意味になりますが、
「ひはく」と読むと「墨でかすれ書きにした漢字の書体/かすりの別名」の意味となります。
このように飛白は「かすり」「ひはく」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
また飛白の類義語としては、「市松模様（いちまつもよう）・蛇紋（じゃもん）・迷彩（めいさい）・文目（あやめ）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても飛白と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「飛白の読み方と意味、”かすり”と”ひはく”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 飛白の正しい読み方は「かすり」「ひはく」の両方。
- 飛白（かすり）は「所々かすったような模様を規則的に配した模様。また、その織物のこと」の意味。
- 飛白（ひはく）は「墨でかすれ書きにした漢字の書体のこと/かすりの別名のこと」の意味。
- 飛白の類義語には、「市松模様・蛇紋・迷彩・文目」などがある。