さて日常的に使われるもので「初手水」という言葉があります。
この初手水に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
初手水がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは初手水の読み方と意味、「はつちょうず」と「はつしゅすい」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.初手水の正しい読み方は「はつちょうず」「はつしゅすい」?
では初手水の正しい読み方は、「はつちょうず」「はつしゅすい」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、初手水の正しい読み方は「はつちょうず」になります。
初手水の”初”は「はつ」、”手”は「て」「しゅ」、”水”は「みず」「すい」と読むことができますが、初手水を「はつしゅすい」と読むのは間違いです。
手水を「ちょうず」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「手水(ちょうず)」に用いられている”手”は単体で「ちょう」と読むことはできず、”水”も単体では「ず」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で初手水の意味と類義語について解説していきます。
2.初手水の意味と類義語について
では初手水の意味と類義語について見ていきましょう。
まず初手水は「元旦の朝、若水(元旦に初めてくむ水)で顔や手を洗い清めること」の意味として用いられています。
神社を参拝する前など、手や顔を水で洗い清めることを”手水(ちょうず)”と言い、その年の初めに行われる手水なので”初手水(はつちょうず)”と呼ばれています。
また初手水の類義語としては、「禊(みそぎ)・水行(すいぎょう)・洗浄(せんじょう)・若水(わかみず)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても初手水と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「初手水の読み方と意味、”はつちょうず”と”はつしゅすい”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 初手水の正しい読み方は「はつちょうず」で、「はつしゅすい」は間違い。
- 初手水は「元旦の朝、若水(元旦に初めてくむ水)で顔や手を洗い清めること」の意味。
- 初手水の類義語には、「禊・水行・洗浄・若水」などがある。