さて日常的に使われるもので「磨硝子」という言葉があります。
この磨硝子に使用されている漢字(特に”硝”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは磨硝子の読み方と意味、「すりがらす」と「ましょうし」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.磨硝子の正しい読み方は「すりがらす」「ましょうし」?
では磨硝子の正しい読み方は、「すりがらす」「ましょうし」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、磨硝子の正しい読み方は「すりがらす」になります。
磨硝子の”磨”は「みが(く)」「す(り)」「ま」、”硝”は「しょう」、”子”は「こ」「し」「す」と読むことができますが、磨硝子を「ましょうし」と読むのは間違いです。
硝子を「がらす」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「硝子(がらす)」に用いられている”子”は単体で「す」と読むことはできますが、”硝”は単体では「がら」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で磨硝子の意味と類義語について解説していきます。
2.磨硝子の意味と類義語について
では磨硝子の意味と類義語について見ていきましょう。
まず磨硝子は「金剛砂(こんごうしゃ)などで表面を磨(す)り、わざと細かな凹凸を付けて不透明にした硝子(がらす)のこと」の意味として用いられています。
磨硝子は、「曇りガラス」や「つや消しガラス」とも呼ばれています。
金剛砂というのは”石榴石(ざくろいし)を粉末にしたもの”で、黒みを帯びた粒状をしていて、ダイヤモンドに次(つ)いで硬いとされ、研磨剤に用いられます。
また磨硝子の類義語としては、「浄玻璃(じょうはり)・ビードロ」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても磨硝子と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「磨硝子の読み方と意味、”すりがらす”と”ましょうし”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 磨硝子の正しい読み方は「すりがらす」で、「ましょうし」は間違い。
- 磨硝子は「金剛砂などで表面を磨り、わざと細かな凹凸を付けて不透明にした硝子のこと」の意味。
- 磨硝子の類義語には、「浄玻璃・ビードロ」などがある。