さて日常的に使われるもので「撫子」という言葉があります。
この撫子に使用されている漢字（特に”撫”）は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは撫子の読み方と意味、「なでしこ」と「むこ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．撫子の正しい読み方は「なでしこ」「むこ」？
では撫子の正しい読み方は、「なでしこ」「むこ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、撫子の正しい読み方は「なでしこ」になります。
撫子の”撫”は「な（でる）」「ふ」「ぶ」と読むことはできますが、
「む」と読むことはできないので、撫子を「むこ」と読むのは間違いです。
撫子を「なでしこ」と読むのは”熟字訓（じゅくじくん）”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字１字に読み方をあてるのではなく、熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓（じゅくじくん）です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字（２字以上の漢字の組み合わせ）に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「撫子（なでしこ）」に用いられている”子”は単体で「こ」と読むことはできますが、”撫”は単体では「なでし」と読むことはできません。
ですので漢字１字の訓読み（草：くさ）のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で撫子の意味について解説していきます。
２．撫子の意味について
では撫子の意味について見ていきましょう。
まず撫子は「ナデシコ科の多年草のこと/撫（な）でるように可愛がっている子。愛しい子のこと」の意味として用いられています。
夏から秋にかけて淡紅色まれに白色の花を咲かせて、秋の七草の一つとしても知られ、山野や河原に自生しています。
以上が「撫子の読み方と意味、”なでしこ”と”むこ”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 撫子の正しい読み方は「なでしこ」で、「むこ」は間違い。
- 撫子は「ナデシコ科の多年草のこと/撫でるように可愛がっている子。愛しい子のこと」の意味。