さて日常的に使われるもので「一日」という言葉があります。
この一日に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
一日がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは一日の読み方と意味、「ひとひ」と「いちにち」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.一日の正しい読み方は「ひとひ」「いちにち」?
では一日の正しい読み方は、「ひとひ」「いちにち」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、一日の正しい読み方は「ひとひ」「いちにち」「いちじつ」「いっぴ」「ついたち」になります。
一日の”一”は「いち」「いつ」「ひと」、”日”は「ひ」「にち」「じつ」と読むことができます。
ただ一日は「ひとひ」「いちにち」「いちじつ」「いっぴ」「ついたち」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また一日を「ついたち」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「一日(ついたち)」に用いられている”一”は単体で「つい」と読むことはできず、”日”も単体では「たち」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で一日の意味と類義語について解説していきます。
2.一日の意味と類義語について
では一日の意味と類義語について見ていきましょう。
まず一日(ひとひ)は「午前0時から午後12時までの24時間のこと/朝から晩まで/ある日のこと/月の最初の日のこと」の意味として用いられています。
一日を「ひとひ」と読むと上記のような意味になりますが、
「いちにち」「いちじつ」「いっぴ」「ついたち」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
一日を「いちにち」と読むと「午前0時から午後12時までの24時間/ある時刻から次の日の同一時刻までの24時間/朝から晩まで/ある日/月の最初の日/短い期間」、「いちじつ」と読むと「午前0時から午後12時までの24時間/月の最初の日/ある日」、「いっぴ」「ついたち」と読むと「月の最初の日」の意味になります。
このように一日は「ひとひ」「いちにち」「いちじつ」「いっぴ」「ついたち」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
一日を用いた例文としては、「ローマは一日(いちにち)にして成らず」や、
「一日(いちにち)も早く着いてしまった」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「短い期間のこと」の意味で、後者の例文は「ある時刻から次の日の同一時刻までの24時間のこと」の意味で使用しています。
また一日の類義語としては、「初日(しょにち)・暦日(れきじつ)・全日(ぜんじつ)・一昼夜(いっちゅうや)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても一日と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「一日の読み方と意味、”ひとひ”と”いちにち”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 一日の正しい読み方は「ひとひ」「いちにち」「いちじつ」「いっぴ」「ついたち」。
- 一日(ひとひ)は「午前0時から午後12時までの24時間/朝から晩まで/ある日/月の最初の日」の意味。
- 一日(いちにち)は「午前0時から午後12時までの24時間/ある時刻から次の日の同一時刻までの24時間/朝から晩まで/ある日/月の最初の日/短い期間」の意味。
- 一日(いちじつ)は「午前0時から午後12時までの24時間/月の最初の日/ある日」の意味。
- 一日(いっぴ、ついたち)は「月の最初の日のこと」の意味。
- 一日の類義語には、「初日・暦日・全日・一昼夜」などがある。