さて日常的に使われるもので「春日」という言葉があります。
この春日に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
春日がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは春日の読み方と意味、「かすが」と「しゅんじつ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.春日の正しい読み方は「かすが」「しゅんじつ」?
では春日の正しい読み方は、「かすが」「しゅんじつ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、春日の正しい読み方は「かすが」「しゅんじつ」「はるひ」「はるび」になります。
春日の”春”は「はる」「しゅん」、”日”は「にち」「ひ」「か」(連濁により「び」「が」)と読むことができます。
(連濁とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと)
ただ「かすが」「しゅんじつ」「はるひ」「はるび」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説します)
春日を「かすが」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「春日(かすが)」に用いられている”日”は連濁により「が」と読むことはできますが、”春”は単体で「かす」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で春日の意味と類義語について解説していきます。
2.春日の意味と類義語について
では春日の意味と類義語について見ていきましょう。
まず春日(かすが)は「奈良市春日野町の春日神社一帯のこと/奈良市およびその付近のこと/福岡県北西部にある市のこと」の意味として用いられています。
春日を「かすが」と読むと上記のような意味になりますが、
「しゅんじつ」「はるひ」「はるび」と読むと、それぞれ下記のような意味になります。
春日を「しゅんじつ」と読むと「春の日/春の太陽」の意味で、
「はるひ」「はるび」と読むと「春の日」の意味のみとなります。
このように春日は「かすが」「しゅんじつ」「はるひ」「はるび」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
また春日の類義語としては、「常春(とこはる)・春期(しゅんき)・初春(しょしゅん)・春色(しゅんしょく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても春日と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「春日の読み方と意味、”かすが”と”しゅんじつ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 春日の正しい読み方は「かすが」「しゅんじつ」「はるひ」「はるび」のすべて。
- 春日(かすが)は「奈良市春日野町の春日神社一帯のこと/奈良市およびその付近のこと/福岡県北西部にある市のこと」の意味。
- 春日(しゅんじつ)は「春の日のこと/春の太陽のこと」の意味。
- 春日(はるひ、はるび)は「春の日のこと」の意味。
- 春日の類義語には、「常春・春期・初春・春色」などがある。