結論から言ってしまうと、叔父の正しい読み方は「おじ」「しゅくふ」の両方になります。
叔父の”叔”は「しゅく」、”父”は「ちち」「ふ」と読むことができます。
ただ一般的には叔父は「おじ」と読むことがほとんどです。
叔父を「おじ」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「叔父(おじ)」に用いられている”叔”は単体で「お」と読むことはできず、”父”も単体では「じ」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で叔父の意味について解説していきます。
叔父は「父母の弟のこと/父母の妹の夫のこと」の意味として用いられています。
”叔母(おば)”の場合も同じ考え方で、叔母は「父母の妹/父母の弟の妻」の意味となります。
叔父・叔母は他にも、”伯父(おじ)・伯母(おば)”と表されることもよくあります。
これらの違いは、叔父・叔母が「父母の弟・妹/その配偶者」を表し、
伯父・伯母が「父母の兄・姉/その配偶者」を表しているということです。
このように父母の弟(叔父)・妹(叔母)なのか、父母の兄(伯父)・姉(伯母)なのかによって区別されています。
ちなみに”伯(はく)”という字には「兄弟姉妹の年長者」の意味が、
”叔(しゅく)”という字には「兄弟姉妹の年少者」の意味があります。
より正確に言えば兄弟姉妹の年長者から順に、”伯(はく)・仲(ちゅう)・叔(しゅく)・季(き)”と表されます。
(”伯”は長男(長女)で、”季”は末っ子)
”伯仲叔季(はくちゅうしゅくき)”は、兄弟姉妹の順序の呼び名を表す四字熟語でもあり、
叔父・叔母・伯父・伯母に付いている”伯・叔”はこの言葉から来ているので覚えておきましょう。
以上が「叔父の読み方と意味、”おじ”と”しゅくふ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど