このページでは学名と標準和名の違いについて簡単に解説しています。




1.学名と標準和名の違いとは?


結論から言ってしまうと、学名は”世界共通の正式な名称”で、標準和名は”日本語での正式な名称”になります。



それぞれについて詳しく解説していきます。



学名とは?


学名とは「生物(動物・植物・微生物など)のそれぞれの種につけられた学問上の世界共通の名称のこと」です。



学名は国際命名規約に基づき、属名と種小名(属名の後につける名称)による構成(二名法)で表され、ラテン語またはラテン語化した形容詞で表記されます。


属名は頭文字だけ大文字で、種小名は小文字で表記され、亜種の場合には「属名」「種小名」の後に「亜種小名」が表記されます。




例えば桃(モモ)は「バラ科スモモ属に分類される植物の一種」で、学名は「Prunus persica(プルヌス ペルシカ)」となります。


(英名というと”英語での名称のこと”で、桃(モモ)は英名で「Peach(ピーチ)」と表記されます)


スモモ属(属名)はラテン語で「Prunus」、モモ(種小名)はラテン語で「persica」を表されます。



また有名なのが「ニシローランドゴリラ」の学名で、ニシローランドゴリラの学名は「Gorilla gorilla gorilla(ゴリラ ゴリラ ゴリラ)」と表されます。



ニシローランドゴリラは、ゴリラ(ヒト科ゴリラ属に分類される動物の総称)の一種である「ニシゴリラ」の亜種に分類されるため、「属名」「種小名」の後に「亜種小名」が表記されます。


このようにニシローランドゴリラは「属名」「種小名」「亜種小名」のどれも同じ表記になるという珍しい学名をもっています。




標準和名とは?


標準和名とは「学名の代わりにつけられる日本全国共通の生物の名称のこと」です。



標準和名をもう少し分かりやすく言うと、”地方名・俗称などでなく、日本全国で通じる標準的な和名のこと”を指し、カタカナで表記されます。


和名(日本での名称)というと、標準和名に加えて地方名・俗称などを含めて指すこともありますが、一般的には和名というと標準和名を指すことが多いです。



ただ、中には標準和名よりも地方名・俗称などが有名になっていて、標準和名を聞いたことがないという場合も多くあります。


例えば「金鳳花(キンポウゲ)」は有名な花ですが、これは実は別名で、金鳳花の標準和名は「馬の足形(ウマノアシガタ)」と呼ばれています。


このように”有名な名称=標準和名”というわけではないため注意が必要です。



以上が”学名と標準和名の違いとは?”でした。



2.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 学名は”世界共通の正式な名称”で、標準和名は”日本語での正式な名称”。
  • 学名は「生物(動物・植物・微生物など)のそれぞれの種につけられた学問上の世界共通の名称のこと」の意味。
  • 標準和名は「学名の代わりにつけられる日本全国共通の生物の名称のこと」の意味。



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