さて日常的に使われるもので「初穂」という言葉があります。
この初穂に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
初穂がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは初穂の読み方と意味、「はつほ」と「しょほ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.初穂の正しい読み方は「はつほ」「しょほ」?
では初穂の正しい読み方は、「はつほ」「しょほ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、初穂の正しい読み方は「はつほ」「はつお」になります。
初穂の”初”は「はじ(め)」「はつ」「しょ」、”穂”は「ほ」「すい」と読むことができますが、初穂は「はつほ」「はつお」と読むのが正しく、「しょほ」と読むのは間違いです。
ただ一般的には初穂は「はつほ」と読むことがほとんどです。
初穂を「はつお」と読むのは”熟字訓(じゅくじくん)”と言われる読み方で、
熟字訓とは漢字1字に読み方をあてるのではなく、熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方のことです。
熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方だから、熟字訓(じゅくじくん)です。
”訓読みは漢字の持つ意味を日本語に翻訳したところから生まれた読み方”のことで、”音読みは中国語としての漢字の発音に基づく読み方”のことです。
なので”草”の訓読みは「くさ」で聞いただけで意味を理解できますが、
音読みは「そう」でこれだけでは意味が分からないですよね。
訓読みはそれだけで意味が分かる読み方のものが多く、音読みはそれだけでは意味が分からないものが多いです。
そして熟字訓は熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に読み方があてられているため、漢字単体に読み方が振り分けられているわけではありません。
例えば「初穂(はつお)」に用いられている”初”は単体で「はつ」と読むことはできますが、”穂”は単体では「お」と読むことはできません。
ですので漢字1字の訓読み(草:くさ)のように、その熟字だけで意味が伝わるように読み方があてられているものが熟字訓というわけなんですね。
熟字訓と言われる読み方は特殊で、あらかじめその言葉の読み方を知っていなければ、読み方が分からないものがほとんどです。
次の章で初穂の意味と類義語について解説していきます。
2.初穂の意味と類義語について
では初穂の意味と類義語について見ていきましょう。
まず初穂は「その年に最初に実った稲穂/その年に最初に収穫した穀物・野菜・果物など/その年に最初に実った穀物で、神仏に奉るもの/神仏に供える金銭・穀物などのこと」の意味として用いられています。
初穂を用いた例文としては、「初穂を恩人などに贈る風習がある」や、
「神社に納める金銭を初穂料と呼ぶ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「その年に最初に実った稲穂」の意味で、
後者の例文は「神仏に供える金銭・穀物などのこと」の意味で使用しています。
また初穂の類義語としては、「稲穂(いなほ)・刈穂(かりほ)・供物(くもつ)・玉串(たまぐし)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても初穂と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「初穂の読み方と意味、”はつほ”と”しょほ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 初穂の正しい読み方は「はつほ」「はつお」の両方で、「しょほ」は間違い。
- 初穂は「その年に最初に実った稲穂のこと/その年に最初に収穫した穀物・野菜・果物などのこと/その年に最初に実った穀物で、神仏に奉るもの/神仏に供える金銭・穀物などのこと」の意味。
- 初穂の類義語には、「稲穂・刈穂・供物・玉串」などがある。