さて日常的に使われるもので「博打」という言葉があります。
この博打に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
博打がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは博打の読み方と意味、「ばくち」と「はくだ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.博打の正しい読み方は「ばくち」「はくだ」?
では博打の正しい読み方は、「ばくち」「はくだ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、博打の正しい読み方は「ばくち」になります。
博打の”博”は「はく」「ばく」、”打”は「う(つ)」「だ」と読むことができますが、博打を「はくだ」と読むのは間違いです。
また博打の”打”の読み方は「うち」と読むことはできますが、それ単体では「ち」と読むことはできません。
博打のように「ばくうち」ではなく、「ばくち」と変化して読むのは、日本語の「音韻脱落(おんいんだつらく)」と呼ばれているものです。
音韻脱落とは、”語を合成したときに、発音しやすくするため、元々あった音が一部なくなる現象のこと”を言います。
博打(=合成した後の語)であれば、合成する前は博(ばく)[baku]+打(うち)[uti]で、そのまま合成すると博打(ばくうち)[bakuuti]となりますが、音韻脱落により”u”の音がなくなり博打(ばくち)[bakuti]と変化します。
・博(ばく)[baku] + 打(うち)[uti] → 博打(ばくち)[bakuti]
例えば「読経(どきょう)」や「荒磯(ありそ)」は音韻脱落なしで読むと、
「どくきょう」や「あらいそ」と読むのが普通です。
・読(どく)[doku] + 経(きょう)[kyou] → 読経(どきょう)[dokyou]
・荒(あら)[ara] + 磯(いそ)[iso] → 荒磯(ありそ)[ariso]
(荒磯は一般的に「あらいそ」と読むことが多いですが、音韻脱落により「ありそ」と読むこともできます)
もともと”読”には「ど」という読み方はないですし、”荒”にも「あり」という読み方は存在しません。
ですが日本語では音韻脱落によって元々あった音が一部なくなるため、
「読(ど)」「荒磯(ありそ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が音韻脱落によって、元々あった音が一部なくなるわけではないので、注意してください。
次の章で博打の意味と類義語について解説していきます。
2.博打の意味と類義語について
では博打の意味と類義語について見ていきましょう。
まず博打は「金銭や物品を賭けて、サイコロ・花札・トランプなどで勝負をすること/可能性の低い成功を狙ってする危険な試(こころ)みのこと」の意味として用いられています。
博打を用いた例文としては、「博打で大勝したので気分が良い」や、
「これは一世一代の大博打だ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「金銭や物品を賭けて、サイコロ・花札・トランプなどで勝負をすること」の意味で、後者の例文は「可能性の低い成功を狙ってする危険な試みのこと」の意味で使用しています。
また博打の類義語としては、「賭博(とばく)・運任せ(うんまかせ)・博戯(はくぎ)・運試し(うんだめし)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても博打と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「博打の読み方と意味、”ばくち”と”はくだ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 博打の正しい読み方は「ばくち」で、「はくだ」は間違い。
- 博打は「金銭や物品を賭けて、サイコロ・花札・トランプなどで勝負をすること/可能性の低い成功を狙ってする危険な試みのこと」の意味。
- 博打の類義語には、「賭博・運任せ・博戯・運試し」などがある。