さて日常的に使われるもので「漁火」という言葉があります。
この漁火に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
漁火がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは漁火の読み方と意味、「いさりび」と「りょうか」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.漁火の正しい読み方は「いさりび」「りょうか」?
では漁火の正しい読み方は、「いさりび」「りょうか」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、漁火の正しい読み方は「いさりび」「ぎょか」になります。
漁火の”漁”は「あさ(る)」「いさ(り)」「りょう」「ぎょ」と読むことができますが、
漁火は「いさりび」「ぎょか」と読むのが正しく、「りょうか」と読むのは間違いです。
また”火”の読み方は「ひ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「び」という読み方をすることはできません。
漁火のように「いさりひ」ではなく、「いさりび」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
漁火であれば、漁(いさり)+火(ひ)なので、火(後ろの語)の語頭である清音の”ひ”が濁音の”び”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で漁火の意味と類義語について解説していきます。
2.漁火の意味と類義語について
では漁火の意味と類義語について見ていきましょう。
まず漁火は「夜に魚を誘うために漁船で焚(た)く火のこと」の意味として用いられています。
漁火を用いた例文としては、「漁火が灯っている」や、
「船の上の漁火を眺める」のような使い方で用いられています。
また漁火の類義語としては、「漁灯(ぎょとう)・篝火(かがりび)・灯火(とうか)・照明(しょうめい)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても漁火と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「漁火の読み方と意味、”いさりび”と”りょうか”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 漁火の正しい読み方は「いさりび」「ぎょか」の両方で、「りょうか」は間違い。
- 漁火は「夜に魚を誘うために漁船で焚く火のこと」の意味。
- 漁火の類義語には、「漁灯・篝火・灯火・照明」などがある。