さて日常的に使われることはあまりないですが、「海市」という言葉があります。
この海市に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
海市がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは海市の読み方と意味、「かいし」と「うみいち」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.海市の正しい読み方は「かいし」「うみいち」?
では海市の正しい読み方は、「かいし」「うみいち」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、海市の正しい読み方は「かいし」になります。
海市の”海”は「うみ」「かい」、”市”は「いち」「し」と読むことができますが、海市は「かいし」と読むのが正しく、「うみいち」と読むのは間違いです。
また海市(かいし)のように「海(かい)」が用いられている言葉には、
「海上(かいじょう)・海賊(かいぞく)・海域(かいいき)・沿海(えんかい)」などがあります。
海市(かいし)のように「市(し)」が用いられている言葉には、
「市価(しか)・市中(しちゅう)・市況(しきょう)・市井(しせい)」などがあります。
次の章で海市の意味と類義語について解説していきます。
2.海市の意味と類義語について
では海市の意味と類義語について見ていきましょう。
まず海市は「蜃気楼(しんきろう)の別名のこと」の意味として用いられています。
蜃気楼というのは、”大気の温度が場所によって異なるとき、海面や地表付近の空気の密度に違いが生じ、これにより光線が異常に屈折、砂漠や海上の空中などに実際にはそこに存在しない物体の像が現れる現象のこと”を言います。
例えば砂漠で遠くにオアシスがあるように見える現象が、いわゆる蜃気楼にあたります。
蜃=大蛤(おおはまぐり)のことで、古くは大蛤が吐く気によって空中に楼閣(高層の立派な建物)などが現れる、と考えられたことから蜃気楼という名称が付けられました。
また海市の類義語としては、「陽炎(かげろう)・逃げ水(にげみず)・不知火(しらぬい)・幻影(げんえい)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても海市と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「海市の読み方と意味、”かいし”と”うみいち”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 海市の正しい読み方は「かいし」で、「うみいち」は間違い。
- 海市は「蜃気楼の別名のこと」の意味。
- 海市の類義語には、「陽炎・逃げ水・不知火・幻影」などがある。