結論から言ってしまうと、出生の本来の読み方は「しゅっしょう」でしたが、
いま現在では「しゅっせい」と「しゅっしょう」のどちらでも問題はありません。
出生の”出”は「で(る)」「しゅつ」(促音化により「しゅっ」)、”生”は「い(きる)」「せい」「しょう」と読むことができます。
(促音化とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(促音)に変化すること)
ただ一般的には出生は「しゅっしょう」と読むことが多いです。
出生を「しゅっせい」と読むのは本来の読み方ではなく、
この「しゅっせい」は”慣用読み”と呼ばれる読み方になります。
慣用読みというのは、誤った読み方の人が増えて広く定着したことで、
その誤った読み方についても間違いではないとされた読みのことです。
簡単に言えば、出生を「しゅっせい」と間違って読む人が増えたために、
「しゅっせい」でも「しゅっしょう」でも正しい読み方ということにしよう!となったわけです。
なのでいま現在での出生の読み方としては、「しゅっせい」と「しゅっしょう」はどちらも正しい読み方となります。
ただ出生の読み方は「しゅっせい」「しゅっしょう」どちらでも正しいとは言いましたが、
戸籍や住民票などを扱う役所での読み方は「しゅっしょう」が多いです。
これは昔、兵隊として戦争に行くことを「出征(しゅっせい)」と言っていたことから、
出生を「しゅっせい」と読むと区別がつかなくなるという理由からきています。
ですが病院や法律などにおける出生の読み方は「しゅっせい」が多く、その業界によってどちらの読み方が多いのか異なるようです。
次の章で出生の意味と類義語について解説していきます。
では出生の意味と類義語について見ていきましょう。
まず出生は「人がこの世に生まれること/ある土地・境遇・家柄の生まれであること」の意味として用いられています。
出生を用いた例文としては、「年齢ごとにおける出生率を確認する」や、「彼の出生については秘密とされている」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「人がこの世に生まれること」の意味で、後者の例文は「ある土地・境遇・家柄の生まれであること」の意味で使用しています。
また出生の類義語としては、「生誕(せいたん)・出産(しゅっさん)・降誕(こうたん)・生出(せいしゅつ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても出生と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「出生の読み方と意味、”しゅっせい”と”しゅっしょう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>