さて日常的に使われるもので「蹴爪」という言葉があります。
この蹴爪に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
蹴爪がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは蹴爪の読み方と意味、「けづめ」と「けりづめ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.蹴爪の正しい読み方は「けづめ」「けりづめ」?
では蹴爪の正しい読み方は、「けづめ」「けりづめ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、蹴爪の正しい読み方は「けづめ」になります。
蹴爪の”蹴”は「け(る)」「け(り)」「しゅう」、”爪”は「つめ」「そう」と読むことができますが、蹴爪を「けりづめ」と読むのは間違いです。
また”爪”の読み方は「つめ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「づめ」という読み方をすることはできません。
蹴爪のように「けつめ」ではなく、「けづめ」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
蹴爪であれば、蹴(け)+爪(つめ)なので、爪(後ろの語)の語頭である清音の”つ”が濁音の”づ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で蹴爪の意味と類義語について解説していきます。
2.蹴爪の意味と類義語について
では蹴爪の意味と類義語について見ていきましょう。
まず蹴爪は「鶏・キジなどの雄の足の後方にある突起のこと/馬・牛・鹿などの足の後方にある、地面に着かない小さな蹄(ひづめ)のこと」の意味として用いられています。
前者は”表皮が角質化したもの”で、攻撃や防御に用いられ、後者は”足の指が退化したもの”です。
また蹴爪の類義語としては、「蹄(ひづめ)・小爪(こづめ)・生爪(なまづめ)・鉤爪(かぎづめ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても蹴爪と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「蹴爪の読み方と意味、”けづめ”と”けりづめ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 蹴爪の正しい読み方は「けづめ」で、「けりづめ」は間違い。
- 蹴爪は「鶏・キジなどの雄の足の後方にある突起のこと/馬・牛・鹿などの足の後方にある、地面に着かない小さな足の指のこと」の意味。
- 蹴爪の類義語には、「蹄・小爪・生爪・鉤爪」などがある。