さて日常的に使われるもので「一足飛び」という言葉があります。
この一足飛びに用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
一足飛びがどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは一足飛びの読み方と意味、「ひとあしとび」と「いっそくとび」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.一足飛びの正しい読み方は「ひとあしとび」「いっそくとび」?
では一足飛びの正しい読み方は、「ひとあしとび」「いっそくとび」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、一足飛びの正しい読み方は「いっそくとび」になります。
一足飛びの”一”は「いち」「ひと」、”足”は「あし」「そく」と読むことができますが、一足飛びは「いっそくとび」と読むのが正しく、「ひとあしとび」と読むのは間違いです。
また一足の”一”の読み方は「いち」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「いっ」という読み方をすることはできません。
一足のように「いちそく」ではなく、「いっそく」と変化して読むのは、日本語の「促音化(そくおんか)」と呼ばれているものです。
促音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(これを促音という)に変化する現象のこと”を言います。
一足であれば、一(いち)+足(そく)なので、足(後ろの語)の前に付いた音である”ち”が促音の”っ”に変化します。
例えば「楽器(がっき)」や「切削(せっさく)」は促音化なしで読むと、
「がくき」や「せつさく」と読むのが普通です。
もともと”楽”には「がっ」という読み方はないですし、”切”にも「せっ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では促音化によって促音(「っ」)に変化するため、
「楽(がっ)」「切(せっ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が促音化によって促音(「っ」)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で一足飛びの意味と類義語について解説していきます。
2.一足飛びの意味と類義語について
では一足飛びの意味と類義語について見ていきましょう。
まず一足飛びは「両足を揃えて飛ぶこと/目的の地点まで一気に移動すること/一定の順序をふまないで、一気に飛び越えること」の意味として用いられています。
一足飛びを用いた例文としては、「最上階まで一足飛びで駆け上がる」や、「一足飛びに出世する」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「目的の地点まで一気に移動すること」の意味で、
後者の例文は「順序をふまずに一気に飛び越えること」の意味で使用しています。
また一足飛びの類義語としては、「抜き打ち(ぬきうち)・突然(とつぜん)・飛躍(ひやく)・飛び級(とびきゅう)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても一足飛びと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「一足飛びの読み方と意味、”ひとあしとび”と”いっそくとび”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 一足飛びの正しい読み方は「いっそくとび」で、「ひとあしとび」は間違い。
- 一足飛びは「両足を揃えて飛ぶこと/目的の地点まで一気に移動すること/一定の順序をふまないで、一気に飛び越えること」の意味。
- 一足飛びの類義語には、「抜き打ち・突然・飛躍・飛び級」などがある。