さて日常的に使われることはあまりないですが、「勝鬨」という言葉があります。
この勝鬨に使用されている漢字(特に”鬨”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは勝鬨の読み方と意味、「かちどき」と「しょういん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.勝鬨の正しい読み方は「かちどき」「しょういん」?
では勝鬨の正しい読み方は、「かちどき」「しょういん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、勝鬨の正しい読み方は「かちどき」になります。
勝鬨の”鬨”は「とき」「こう」と読むことはできますが、「いん」と読むことはできず、勝鬨を「しょういん」と読むのは間違いです。
また”鬨”の読み方は「とき」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「どき」という読み方をすることはできません。
勝鬨のように「かちとき」ではなく、「かちどき」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
勝鬨であれば、勝(かち)+鬨(とき)なので、鬨(後ろの語)の語頭である清音の”と”が濁音の”ど”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で勝鬨の意味と類義語について解説していきます。
2.勝鬨の意味と類義語について
では勝鬨の意味と類義語について見ていきましょう。
まず勝鬨は「戦いに勝ったときに上げる鬨(とき)の声のこと」の意味として用いられています。
鬨というのは、”多数の人が一緒に叫ぶ声のこと”を意味します。
勝鬨を用いた例文としては、「勝鬨を上げる」や、
「爆音が響き渡り、勝鬨を打ち消した」のような使い方で用いられています。
また勝鬨の類義語としては、「鯨波(げいは)・喊声(かんせい)・呼号(こごう)・雄叫び(おたけび)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても勝鬨と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「勝鬨の読み方と意味、”かちどき”と”しょういん”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 勝鬨の正しい読み方は「かちどき」で、「しょういん」は間違い。
- 勝鬨は「戦いに勝ったときに上げる鬨の声のこと」の意味。
- 勝鬨の類義語には、「鯨波・喊声・呼号・雄叫び」などがある。