さて日常的に使われることはあまりないですが、「遷化」という言葉があります。
この遷化に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
遷化がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは遷化の読み方と意味、「せんげ」と「せんか」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
では遷化の正しい読み方は、「せんげ」「せんか」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、遷化の正しい読み方は「せんげ」「せんか」の両方になります。
遷化の”遷”は「うつ(る)」「せん」、”化”は「ば(ける)」「か」「け」と読むことができます。
ただ一般的には遷化は「せんげ」と読むことがほとんどです。
また”化”の読み方は「け」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「げ」という読み方をすることはできません。
遷化のように「せんけ」ではなく、「せんげ」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
遷化であれば、遷(せん)+化(け)なので、化(後ろの語)の語頭である清音の”け”が濁音の”げ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で遷化の意味と類義語について解説していきます。
では遷化の意味と類義語について見ていきましょう。
まず遷化は「(この世の教化を終えてあの世へ移り変わる意から)高僧が亡くなること」の意味として用いられています。
教化(きょうけ)というのは、”衆生(しゅじょう)を仏道へと教え導くこと”を意味します。
(衆生というのは、”生命のあるものすべて。特に、人間のこと”)
また遷化の類義語としては、「逝去(せいきょ)・涅槃(ねはん)・仏滅(ぶつめつ)・入滅(にゅうめつ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても遷化と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「遷化の読み方と意味、”せんげ”と”せんか”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、