結論から言ってしまうと、奥方の正しい読み方は「おくがた」になります。
奥方の”奥”は「おく」「おう」、”方”は「かた」「ほう」と読むことができますが、奥方を「おうほう」と読むのは間違いです。
また”方”の読み方は「かた」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「がた」という読み方をすることはできません。
奥方のように「おくかた」ではなく、「おくがた」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
奥方であれば、奥(おく)+方(かた)なので、方(後ろの語)の語頭である清音の”か”が濁音の”が”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で奥方の意味について解説していきます。
奥方は「奥の間(ま)のこと/他人の妻の敬称のこと」の意味として用いられています。
奥方を用いた例文としては、「友人宅で奥方が料理している」や、
「奥方に少し相談したいことがある」のような使い方で用いられています。
一般的に奥方は後者の意味で使われることがほとんどで、
どちらの例文も「他人の妻の敬称のこと」の意味で使用しています。
また奥方の類義語としては、「奥様(おくさま)・悪妻(あくさい)・女房(にょうぼ)・内室(ないしつ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても奥方と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「奥方の読み方と意味、”おくがた”と”おうほう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど