さて日常的に使われるもので「未曾有」という言葉があります。
この未曾有には普段見かけない漢字(特に”曾”)が使われていることもあり、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは未曾有の読み方と意味、「みぞうう」と「みぞうゆう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.未曾有の正しい読み方は「みぞうう」「みぞうゆう」?
では未曾有の正しい読み方は、「みぞうう」「みぞうゆう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、未曾有の本来の読み方は「みぞうう」でしたが、
いま現在では「みぞうう」と「みぞう」のどちらでも問題はありません。
未曾有の”曾”は「ぞ」「ぞう」、”有”は「あ(る)」「ゆう」「う」と読むことができますが、未曾有を「みぞうゆう」と読むのは間違いです。
未曾有を「みぞう」と読むのは本来の読み方ではなく、
この「みぞう」は”慣用読み”と呼ばれる読み方になります。
慣用読みというのは、誤った読み方の人が増えて広く定着したことで、
その誤った読み方についても間違いではないとされた読みのことです。
簡単に言えば、未曾有を「みぞう」と間違って読む人が増えたために、
「みぞうう」でも「みぞう」でも正しい読み方ということにしよう!となったわけです。
なのでいま現在での未曾有の読み方としては、「みぞうう」と「みぞう」はどちらも正しい読み方となります。
ただ一般的には未曾有は「みぞう」と読むことがほとんどです。
また未曾有は「未曽有(みぞう)」とも書くことがありますが、未曽有の”曽”は”曾”という字の簡易慣用字体です。
つまり未曾有の”曾”の字を簡単に表した字ということです。
ただ一般的には”未曾有”と書き表されることが多いです。
次の章で未曾有の意味と類義語について解説していきます。
2.未曾有の意味と類義語について
では未曾有の意味と類義語について見ていきましょう。
まず未曾有は「昔から今までに、一度もないこと」の意味として用いられています。
未曾有はそれぞれの漢字の読み方とともに見ていくと、
「未(いま)だ、曾(かつ)て、有(あ)らず」を略したものです。
ちなみに未曾有は「未曽有(みぞう)」とも書きますが、
この未曽有も「未(いま)だ、曽(かつ)て、有(あ)らず」と略すことができます。
未曾有を用いた例文としては、「未曾有の大災害」や、
「未曾有の危機が迫っている」のような使い方で用いられています。
前者の例文の「未曾有の大災害」の意味としては、
つまり「今まで1度もないほどの大きな災害」ということになります。
また未曾有の類義語としては、「絶世(ぜっせい)・前代未聞(ぜんだいみもん)・空前絶後(くうぜんぜつご)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても未曾有と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「未曾有の読み方と意味、”みぞうう”と”みぞうゆう”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 「みぞうう」が本来の読み方で、「みぞう」は慣用読み。
- 未曾有の正しい読み方は「みぞうう」「みぞう」の両方で、「みぞうゆう」は間違い。
- 未曾有は「昔から今までに、一度もないこと」の意味。
- 未曾有の類義語には、「絶世・前代未聞・空前絶後」などがある。