さて日常的に使われることはほとんどないですが、「宿根」という言葉があります。
この宿根に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
宿根がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは宿根の読み方と意味、「しゅっこん」と「しゅくこん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．宿根の正しい読み方は「しゅっこん」「しゅくこん」？
では宿根の正しい読み方は、「しゅっこん」「しゅくこん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、宿根の正しい読み方は「しゅっこん」になります。
宿根の”宿”は「やど（す）」「しゅく」、”根”は「ね」「こん」と読むことができますが、宿根を「しゅくこん」と読むのは間違いです。
また宿根の”宿”の読み方は「しゅく」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「しゅっ」という読み方をすることはできません。
宿根のように「しゅくこん」ではなく、「しゅっこん」と変化して読むのは、日本語の「促音化（そくおんか）」と呼ばれているものです。
促音化とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語（カ行・サ行・タ行・パ行）の前に付いた音が「っ」（これを促音という）に変化する現象のこと”を言います。
宿根であれば、宿（しゅく）＋根（こん）なので、根（後ろの語）の前に付いた音である”く”が促音の”っ”に変化します。
例えば「楽器（がっき）」や「切削（せっさく）」は促音化なしで読むと、
「がくき」や「せつさく」と読むのが普通です。
もともと”楽”には「がっ」という読み方はないですし、”切”にも「せっ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では促音化によって促音（「っ」）に変化するため、
「楽（がっ）」「切（せっ）」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が促音化によって促音（「っ」）に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で宿根の意味と類義語について解説していきます。
２．宿根の意味と類義語について
では宿根の意味と類義語について見ていきましょう。
まず宿根は「前世から持っているとされる能力や素質のこと/宿根草（しゅっこんそう）の略のこと」の意味として用いられています。
宿根草というのは、”冬期に地上の葉や茎（くき）は枯れるが、地下茎または根が残って越冬し、翌春に再び新しい芽を出す多年草のこと”です。
また宿根の類義語としては、「天賦（てんぷ）・資質（ししつ）・天資（てんし）・才覚（さいかく）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても宿根と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「宿根の読み方と意味、”しゅっこん”と”しゅくこん”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 宿根の正しい読み方は「しゅっこん」で、「しゅくこん」は間違い。
- 宿根は「前世から持っているとされる能力や素質のこと/宿根草の略のこと」の意味。
- 宿根の類義語には、「天賦・資質・天資・才覚」などがある。