さて日常的に使われることはあまりないですが、「出納」という言葉があります。
この出納に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
出納がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは出納の読み方と意味、「しゅつのう」と「すいとう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.出納の正しい読み方は「しゅつのう」「すいとう」?
では出納の正しい読み方は、「しゅつのう」「すいとう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、出納の本来の読み方は「しゅつのう」でしたが、
いま現在では「しゅつのう」と「すいとう」のどちらでも問題はありません。
出納の”出”は「で(る)」「しゅつ」「すい」、”納”は「おさ(める)」「のう」「とう」と読むことができます。
一般的には出納は「すいとう」と読むことがほとんどです。
ただ出納は「すいとう」「しゅつのう」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また出納を「すいとう」と読むのは本来の読み方ではなく、
この「すいとう」は”慣用読み”と呼ばれる読み方になります。
慣用読みというのは、誤った読み方の人が増えて広く定着したことで、
その誤った読み方についても間違いではないとされた読みのことです。
簡単に言えば、出納を「すいとう」と間違って読む人が増えたために、
「しゅつのう」でも「すいとう」でも正しい読み方ということにしよう!となったわけです。
なのでいま現在での出納の読み方としては、「しゅつのう」と「すいとう」はどちらも正しい読み方となります。
次の章で出納の意味と類義語について解説していきます。
2.出納の意味と類義語について
では出納の意味と類義語について見ていきましょう。
まず出納(すいとう)は「金銭や物品を出し入れすること/支出と収入のこと」の意味として用いられています。
出納を「すいとう」と読むと上記のような意味になりますが、「しゅつのう」と読むと上記の他に、「平安時代に役所や寺院などで物品の出し入れをしていた者」の意味も含まれます。
このように出納は「すいとう」「しゅつのう」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
ちなみに「すいとう」は「金銭や物品を出し入れすること」の意味合いが強く、
「しゅつのう」は「平安時代に物品の出し入れをしていた者」という意味合いが強いです。
なので出納帳はお金の管理をするための帳簿のことなので、「しゅつのうちょう」とは読まずに、「すいとうちょう」と読みます。
また出納の類義語としては、「収支(しゅうし)・決算(けっさん)・出入(しゅつにゅう)・精算(せいさん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても出納と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「出納の読み方と意味、”しゅつのう”と”すいとう”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 「しゅつのう」が本来の読み方で、「すいとう」は慣用読み。
- 出納の読み方は、「しゅつのう」「すいとう」のどちらでも正しい。
- 出納(すいとう)は「金銭や物品を出し入れすること/支出と収入のこと」の意味。
- 出納(しゅつのう)は「金銭や物品を出し入れすること/支出と収入のこと/平安時代に物品の出し入れをしていた者のこと」の意味。
- 出納の類義語には、「収支・決算・出入・精算」などがある。