結論から言ってしまうと、万歳の正しい読み方は「まんざい」「ばんざい」「ばんぜい」になります。
万歳の”万”は「よろず」「まん」「ばん」、”歳”は「とし」「さい」「せい」と読むことができます。
一般的には万歳は「ばんざい」と読むことがほとんどです。
ただ万歳は「まんざい」「ばんざい」「ばんぜい」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”歳”の読み方は「さい」「せい」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ざい」「ぜい」という読み方をすることはできません。
万歳のように「まんさい」「ばんせい」ではなく、「まんざい」「ばんぜい」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
万歳であれば、万(まん・ばん)+歳(さい・せい)なので、歳(後ろの語)の語頭である清音の”さ・せ”が濁音の”ざ・ぜ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で万歳の意味について解説していきます。
万歳(まんざい)は「新年に家々を訪れて祝言を述べ、舞を演じること。また、それをする芸人のこと」の意味として用いられています。
万歳を「まんざい」と読むと上記のような意味になりますが、
「ばんざい」「ばんぜい」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
万歳を「ばんざい」と読むと「長い年月/いつまでも生きて栄えること/めでたいこと/手の施しようがないこと。お手上げ/祝いや喜びの気持ちを込めて唱える言葉」、「ばんぜい」と読むと「長い年月/いつまでも生きて栄えること/めでたいこと」の意味となります。
このように万歳は「まんざい」「ばんざい」「ばんぜい」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
万歳を用いた例文としては、「万策尽きて万歳(ばんざい)する」や、
「万歳(ばんざい)、成功したぞ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「手の施しようがないこと。お手上げ」の意味で、
後者の例文は「祝いや喜びの気持ちを込めて唱える言葉」の意味で使用しています。
以上が「万歳の読み方と意味、”まんざい”と”ばんざい”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど