さて日常的に使われるもので「人質」という言葉があります。
この人質に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
人質がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは人質の読み方と意味、「じんしつ」と「ひとじち」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.人質の正しい読み方は「じんしつ」「ひとじち」?
では人質の正しい読み方は、「じんしつ」「ひとじち」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、人質の正しい読み方は「ひとじち」になります。
人質の”質”は「ただ(す)」「しつ」「しち」と読むことができますが、
人質は「ひとじち」と読むのが正しく、「じんしつ」と読むのは間違いです。
また”質”の読み方は「しち」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「じち」という読み方をすることはできません。
人質のように「ひとしち」ではなく、「ひとじち」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
人質であれば、人(ひと)+質(しち)なので、質(後ろの語)の語頭である清音の”し”が濁音の”じ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で人質の意味と類義語について解説していきます。
2.人質の意味と類義語について
では人質の意味と類義語について見ていきましょう。
まず人質は「交渉を有利にするために、特定の人の身柄を拘束(こうそく)すること。また、その人のこと」の意味として用いられています。
人質を用いた例文としては、「息子を人質に取る」や、
「人質を解放する」のような使い方で用いられています。
また人質の類義語としては、「生贄(いけにえ)・人柱(ひとばしら)・影武者(かげむしゃ)・スケープゴート」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても人質と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「人質の読み方と意味、”じんしつ”と”ひとじち”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 人質の正しい読み方は「ひとじち」で、「じんしつ」は間違い。
- 人質は「交渉を有利にするために、特定の人の身柄を拘束すること。また、その人のこと」の意味。
- 人質の類義語には、「生贄・人柱・影武者・スケープゴート」などがある。