このページでは人心の読み方と意味、「じんしん」と「ひとごころ」どちらが正しいのかを解説しています。

 

 

 

1.人心の正しい読み方は「じんしん」「ひとごころ」?

 

結論から言ってしまうと、人心の正しい読み方は「じんしん」「ひとごころ」になります

 

人心の”人”は「ひと」「にん」「じん」、”心”は「こころ」「しん」と読むことができます。

 

 

 

一般的には人心は「じんしん」と読むことが多いです。

 

ただ人心は「じんしん」「ひとごころ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。

 

(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)

 

 

 

また”心”の読み方は「こころ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ごころ」という読み方をすることはできません。

 

人心のように「ひとこころ」ではなく、「ひとごころ」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです

 

 

連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。

 

人心であれば、人(ひと)+心(こころ)なので、心(後ろの語)の語頭である清音の”こ”が濁音の”ご”に変化します。

 

 

 

例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。

 

もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。

 

 

次の章で人心の意味と類義語について解説していきます。

 

2.人心の意味と類義語について

 

人心(じんしん)は「人間の心。特に、多くの人の心のこと」の意味として用いられています。

 

 

人心を「じんしん」と読むと上記のような意味になりますが、「ひとごころ」と読むと「人間の気持ち。人情のこと/人間としての平常の感覚や意識のこと」の意味となります

 

このように人心は「じんしん」「ひとごころ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。

 

 

 

人心を用いた例文としては、「人心(じんしん)を惑わす技術」や、
「彼には人心(ひとごころ)がない」のような使い方で用いられています。

 

前者の例文は「人間の心。特に、多くの人の心のこと」の意味で、
後者の例文は「人間の気持ち。人情のこと」の意味で使用しています。

 

 

 

また人心の類義語としては、「厚情(こうじょう)・親心(おやごころ)・仁慈(じんじ)・人間味(にんげんみ)」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても人心と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「人心の読み方と意味、”じんしん”と”ひとごころ”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 人心の正しい読み方は「じんしん」「ひとごころ」の両方。
  • 人心(じんしん)は「人間の心。特に、多くの人の心のこと」の意味。
  • 人心(ひとごころ)は「人間の気持ち。人情のこと/人間としての平常の感覚や意識のこと」の意味。
  • 人心の類義語には、「厚情・親心・仁慈・人間味」などがある。

 

 

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