結論から言ってしまうと、拱くの正しい読み方は「こまねく」「こまぬく」になります。
拱くの”拱”は「こまぬ(く)」「こまね(く)」「きょう」と読むことはできますが、「あまね(く)」と読むことはできないので、拱くを「あまねく」と読むのは間違いです。
(「あまねく」というのは、”遍く・普く”と書き表されるため注意が必要)
ただ一般的には拱くは「こまねく」と読むことがほとんどです。
もともと拱くは「こまぬく」と読まれていましたが、次第に「こまねく」という読み方に変化していき、一般的に「こまねく」が定着していきました。
次の章で拱くの意味について解説していきます。
拱くは「腕組みをすること/(”手を拱く、腕を拱く”の形で)何もしないで傍観(ぼうかん)すること」の意味として用いられています。
傍観というのは、”手を出さずに、ただそばで見ていること。その物事に関係のない立場で見ていること”の意味です。
拱くを用いた例文としては、「手を拱いて待つ」や、
「実力がなく、腕を拱くことしかできなかった」のような使い方で用いられています。
拱くは一般的に後者の意味で使われることがほとんどで、
どちらの例文も「何もしないで傍観すること」の意味で使用しています。
また拱くの類義語としては、「脇目(わきめ)・黙視(もくし)・黙認(もくにん)・静観(せいかん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても拱くと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「拱くの読み方と意味、”あまねく”と”こまねく”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど