さて日常的に使われることはあまりないですが、「空蝉」という言葉があります。
この空蝉に使用されている漢字(特に”?”)は普段はあまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは空蝉の読み方と意味、「うつせみ」と「くうぜん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.空蝉の正しい読み方は「うつせみ」「くうぜん」?
では空蝉の正しい読み方は、「うつせみ」「くうぜん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、空蝉の正しい読み方は「うつせみ」になります。
空蝉の”空”は「そら」「うつ(ける)」「くう」、”蝉”は「せみ」「せん」「ぜん」と読むことができますが、空蝉は「うつせみ」と読むのが正しく、「くうぜん」と読むのは間違いです。
また空蝉(うつせみ)のように「空(うつ)」が用いられている言葉は、
空蝉の他には「空木(うつぎ)・空穂(うつぼ)」しか見つけることができませんでした。
空蝉(うつせみ)のように「蝉(せみ)」が用いられている言葉には、
「川蝉(かわせみ)・蝉丸(せみまる)・蝉口(せみぐち)・蝉声(せみごえ)」などがあります。
次の章で空蝉の意味と類義語について解説していきます。
2.空蝉の意味と類義語について
では空蝉の意味と類義語について見ていきましょう。
まず空蝉は「蝉(せみ)の抜け殻。また、蝉のこと/この世に生きている人のこと/(転じて)この世のこと」の意味として用いられています。
空蝉を用いた例文としては、「玄関前に空蝉が落ちていた」や、
「敵の攻撃を空蝉の術で回避した」のような使い方で用いられています。
空蝉は一般的に「蝉の抜け殻のこと」の意味で使われることがほとんどで、どちらの例文も「蝉の抜け殻のこと」の意味で使用しています。
後者の”空蝉の術”というのは有名な忍法のひとつで、”攻撃を受けたと見せかけて、身代わりを立てて回避する術のこと”です。
また空蝉の類義語としては、「残骸(ざんがい)・形骸(けいがい)・外形(がいけい)・亡骸(なきがら)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても空蝉と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「空蝉の読み方と意味、”うつせみ”と”くうぜん”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 空蝉の正しい読み方は「うつせみ」で、「くうぜん」は間違い。
- 空蝉は「蝉の抜け殻。また、蝉のこと/この世に生きている人のこと/(転じて)この世のこと」の意味。
- 空蝉の類義語には、「残骸・形骸・外形・亡骸」などがある。