このページでは言伝の読み方と意味、「ことづて」と「げんでん」どちらが正しいのかを解説しています。

 

 

 

1.言伝の正しい読み方は「ことづて」「げんでん」?

 

結論から言ってしまうと、言伝の正しい読み方は「ことづて」になります

 

言伝の”言”は「い(う)」「こと」「げん」、”伝”は「つた(える)」「つて」「でん」と読むことができますが、言伝は「ことづて」と読むのが正しく、「げんでん」と読むのは間違いです。

 

 

 

また”伝”の読み方は「つて」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「づて」という読み方をすることはできません。

 

言伝のように「ことつて」ではなく、「ことづて」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです

 

 

連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。

 

言伝であれば、言(こと)+伝(つて)なので、伝(後ろの語)の語頭である清音の”つ”が濁音の”づ”に変化します。

 

 

 

例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。

 

もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。

 

 

次の章で言伝の意味と類義語について解説していきます。

 

2.言伝の意味と類義語について

 

言伝は「伝えたい言葉を他の人に取り次いでもらうこと。また、その言葉。伝言のこと/ひとづてに伝え聞くこと。また、その伝え聞いた話。伝聞のこと」の意味として用いられています。

 

 

言伝を用いた例文としては、「彼に言伝を頼む」や、
「それは言伝に聞いた話だ」のような使い方で用いられています。

 

前者の例文は「伝えたい言葉を他の人に取り次いでもらうこと」の意味で、後者の例文は「ひとづてに伝え聞くこと」の意味で使用しています。

 

 

 

また言伝の類義語としては、「口承(こうしょう)・口伝(くでん)・流布(るふ)・外聞(がいぶん)」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても言伝と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「言伝の読み方と意味、”ことづて”と”げんでん”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 言伝の正しい読み方は「ことづて」で、「げんでん」は間違い。
  • 言伝は「伝えたい言葉を他の人に取り次いでもらうこと。また、その言葉。伝言のこと/ひとづてに伝え聞くこと。また、その伝え聞いた話。伝聞のこと」の意味。
  • 言伝の類義語には、「口承・口伝・流布・外聞」などがある。

 

 

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