さて日常的に使われることはほとんどないですが、「衣鉢」という言葉があります。
この衣鉢に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
衣鉢がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは衣鉢の読み方と意味、「いはち」と「いはつ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.衣鉢の正しい読み方は「いはち」「いはつ」?
では衣鉢の正しい読み方は、「いはち」「いはつ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、衣鉢の正しい読み方は「いはつ」「えはつ」になります。
衣鉢の”衣”は「ころも」「い」「え」、”鉢”は「はち」「はつ」と読むことができますが、衣鉢は「いはつ」「えはつ」と読むのが正しく、「いはち」と読むのは間違いです。
ただ一般的には衣鉢は「いはつ」と読むことがほとんどです。
また衣鉢(いはつ)のように「衣(い)」が用いられている言葉には、
「衣装(いしょう)・白衣(はくい)・衣食(いしょく)・脱衣(だつい)」などがあります。
衣鉢(いはつ)のように「鉢(はつ)」が用いられている言葉には、「托鉢(たくはつ)・油鉢(ゆはつ)」があります。
次の章で衣鉢の意味と類義語について解説していきます。
2.衣鉢の意味と類義語について
では衣鉢の意味と類義語について見ていきましょう。
まず衣鉢は「僧侶が身にまとう三衣(さんえ)と鉢(はち)のこと/師僧から弟子に伝える袈裟(けさ)と鉢のこと/師から門弟に伝える奥義のこと」の意味として用いられています。
三衣というのは”3種の袈裟(けさ)のこと”で、袈裟というのは”インドで制定された僧侶の衣服のこと”を指します。
また衣鉢の類義語としては、「秘訣(ひけつ)・秘伝(ひでん)・神髄(しんずい)・極意(ごくい)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても衣鉢と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「衣鉢の読み方と意味、”いはち”と”いはつ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 衣鉢の正しい読み方は「いはつ」「えはつ」の両方で、「いはち」は間違い。
- 衣鉢は「僧侶が身にまとう三衣と鉢のこと/師僧から弟子に伝える袈裟と鉢のこと/師から門弟に伝える奥義のこと」の意味。
- 衣鉢の類義語には、「秘訣・秘伝・神髄・極意」などがある。