さて日常的に使われるもので「既に」という言葉があります。
この既にに用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
既にがどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは既にの読み方と意味、「すでに」と「ついでに」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.既にの正しい読み方は「すでに」「ついでに」?
では既にの正しい読み方は、「すでに」「ついでに」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、既にの正しい読み方は「すでに」「すんでに」になります。
既にの”既”は「すで(に)」「き」と読むことはできますが、「ついで(に)」と読むことはできないので、既にを「ついでに」と読むのは間違いです。
(「ついでに」というのは、”序に”と書き表されます)
既にの”既”という字は単体で「すんで」と読むことはできませんが、
日本語における音変化によって「すでに」から「すんでに」という読み方に変化しました。
簡単に言うと音変化というのは、”発音しにくい音を発音しやすい音に変化させたもの”です。
この音変化により、”既に”は通常では読むことができない「すんでに」という読み方になったんですね。
一般的には既には「すでに」と読むことがほとんどです。
ただ既には「すでに」「すんでに」のどちらで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
次の章で既にの意味と類義語について解説していきます。
2.既にの意味と類義語について
では既にの意味と類義語について見ていきましょう。
まず既に(すでに)は「以前に。今までに/今となってはもはや/どう見ても。まぎれもなく」の意味として用いられています。
既にを「すでに」と読むと上記のような意味になりますが、
「すんでに」と読むと「もう少しのところで」の意味となります。
このように既には「すでに」「すんでに」のどちらで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
既にを用いた例文としては、「既(すで)に手遅れだ」や、
「その段階で既(すで)に間違っている」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「今となってはもはや」の意味で、
後者の例文は「どう見ても。まぎれもなく」の意味で使用しています。
また既に(すでに)の類義語としては、「当時(とうじ)・往年(おうねん)・事前(じぜん)・予め(あらかじめ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても既にと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「既にの読み方と意味、”すでに”と”ついでに”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 既にの正しい読み方は「すでに」「すんでに」の両方で、「ついでに」は間違い。
- 既に(すでに)は「以前に。今までに/今となってはもはや/どう見ても。まぎれもなく」の意味。
- 既に(すんでに)は「もう少しのところで」の意味。
- 既に(すでに)の類義語には、「当時・往年・事前・予め」などがある。