さて日常的に使われることはあまりないですが、「恋々」という言葉があります。
この恋々に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
恋々がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは恋々の読み方と意味、「れんれん」と「こいごい」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.恋々の正しい読み方は「れんれん」「こいごい」?
では恋々の正しい読み方は、「れんれん」「こいごい」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、恋々の正しい読み方は「れんれん」になります。
恋々の”恋”は「こ(う)」「こい」「れん」(連濁により「ごい」)と読むことができますが、恋々を「こいごい」と読むのは間違いです。
(連濁とは、2つの語が結びついて1つの語になるときに、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと)
また恋々に用いられている”々”というのは、踊り字の一種で、”同の字点(どうのじてん)”または、片仮名(カタカナ)の「ノ」と「マ」を組み合わせたように見えることから”ノマ点”(俗に”ノマ”)と呼ばれているものです。
(踊り字とは、”国語で、同じ漢字や仮名(かな)を重ねるときに用いる符号のこと”で、”々”は、「あゝ」の”ゝ”などと同じようなもの)
この”々”自体に固有の読み方は存在せず、「恋々(れんれん)」や「久々(ひさびさ)」のように、
同じ漢字を繰り返すときに、簡単に表す目的で、その漢字の代わりとして使われています。
つまり同じ漢字が繰り返される場合は、その漢字を2回書くよりも”々”で書いた方が楽だから、”々”を使っているというわけです。
なので恋々は”恋恋”、久々も”久久”とまったく同じものですので覚えておきましょう。
次の章で恋々の意味と類義語について解説していきます。
2.恋々の意味と類義語について
では恋々の意味と類義語について見ていきましょう。
まず恋々は「恋(こ)い慕(した)って忘れられないさま/思いきりが悪くて諦められないさま」の意味として用いられています。
恋々を用いた例文としては、「今でも彼女に対して恋々の情がある」や、「彼は地位に恋々としている」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「恋い慕って忘れられないさま」の意味で、
後者の例文は「思いきりが悪くて諦められないさま」の意味で使用しています。
また恋々の類義語としては、「恋慕(れんぼ)・執着(しゅうちゃく)・未練(みれん)・執拗(しつよう)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても恋々と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「恋々の読み方と意味、”れんれん”と”こいごい”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 恋々の正しい読み方は「れんれん」で、「こいごい」は間違い。
- 恋々は「恋い慕って忘れられないさま/思いきりが悪くて諦められないさま」の意味。
- 恋々の類義語には、「恋慕・執着・未練・執拗」などがある。