結論から言ってしまうと、徳俵の正しい読み方は「とくだわら」になります。
徳俵の”俵”は「たわら」「ひょう」と読むことができますが、
徳俵は「とくだわら」と読むのが正しく、「とくひょう」と読むのは間違いです。
また”俵”の読み方は「たわら」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「だわら」という読み方をすることはできません。
徳俵のように「とくたわら」ではなく、「とくだわら」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
徳俵であれば、徳(とく)+俵(たわら)なので、俵(後ろの語)の語頭である清音の”た”が濁音の”だ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で徳俵の意味について解説していきます。
徳俵は「相撲(すもう)の土俵で、東西南北の中央に切れ目を作り、円の外側に一俵(ぴょう)ずつずらして置いてある俵(たわら)のこと」の意味として用いられています。
もともと相撲は外で行われていて、雨が降ると土俵上に水がたまったり、砂が泥になったりするため、”土俵上の水や泥を外に出す目的”で徳俵が作られました。
また徳俵の”徳”という字には「自分にとっての利益」などの意味があります。
(ただ「自分にとっての利益」という意味の場合は、一般的には”得”が使われることがほとんどです)
土俵際に追い込まれた力士にとっては、土俵上の他の部分よりも俵ひとつ分の隙間(徳=利益)があるためこのような名前になったとされています。
以上が「徳俵の読み方と意味、”とくだわら”と”とくひょう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど