さて日常的に使われるもので「須らく」という言葉があります。
この須らくに用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
須らくがどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは須らくの読み方と意味、「すらく」と「すべからく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.須らくの正しい読み方は「すらく」「すべからく」?
では須らくの正しい読み方は、「すらく」「すべからく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、須らくの正しい読み方は「すべからく」になります。
須らくの”須”は「すべか(らく)」「す」「しゅ」と読むことができますが、
須らくは「すべからく」と読むのが正しく、「すらく」と読むのは間違いです。
また「すべからく」は一般的には”須らく”ではなく、”須く”と書き表されることが多いですが、”須”という字には「すべか(らく)」という読み方はありますが、「すべから(く)」という読み方はありません。
(いま現在では須く・須らくのどちらの表記も正しいです)
漢字の読み方には慣用読みというものがあり、簡単に言えば”誤読などにより本来の読み方とは異なる読み方が、広く用いられて定着した読み方のこと”です。
つまり”間違えた読み方が一般的に定着したことにより、その間違えた読み方も正しい読み方ということにしよう”となったわけです。
「すべからく」もそれと同じように、元々”須らく”と書き表されていたものが、時間とともに”須く”が一般的に広く定着して、現在でも使われるようになったものだと考えられます。
次の章で須らくの意味と類義語について解説していきます。
2.須らくの意味と類義語について
では須らくの意味と類義語について見ていきましょう。
まず須らくは「(後に”〜すべし、〜すべき、〜するべき”の形で)当然。ぜひともそうするべきだ」の意味として用いられています。
須らくを用いた例文としては、「須らく努力すべし」や、
「学生は須らく勉強するべきだ」のような使い方で用いられています。
須らくは「すべて」というような意味だと誤解されている人も多いですが、それは間違いですので覚えておきましょう。
また須らくの類義語としては、「順当(じゅんとう)・確固(かっこ)・明瞭(めいりょう)・当たり前」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても須らくと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「須らくの読み方と意味、”すらく”と”すべからく”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 須らくの正しい読み方は「すべからく」で、「すらく」は間違い。
- 須らくは「(後に”〜すべし、〜すべき、〜するべき”の形で)当然。ぜひともそうするべきだ」の意味。
- 須らくの類義語には、「順当・確固・明瞭・当たり前」などがある。