甘草の読み方と意味、「かんぞう」と「あまくさ」正しいのは？

このページでは甘草の読み方と意味、「かんぞう」と「あまくさ」どちらが正しいのかを解説しています。

１．甘草の正しい読み方は「かんぞう」「あまくさ」？

結論から言ってしまうと、甘草の正しい読み方は「かんぞう」「あまくさ」の両方になります。

甘草の”甘”は「あま（い）」「かん」、”草”は「くさ」「そう」と読むことができます。

一般的には甘草は「かんぞう」と読むことが多いです。

ただ甘草は「かんぞう」「あまくさ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。

（次の章でそれぞれの意味について解説していきます）

また”草”の読み方は「そう」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぞう」という読み方をすることはできません。

甘草のように「かんそう」ではなく、「かんぞう」と濁って読むのは、日本語の「連濁（れんだく）」と呼ばれているものです。

連濁とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。

甘草であれば、甘（かん）＋草（そう）なので、草（後ろの語）の語頭である清音の”そ”が濁音の”ぞ”に変化します。

例えば「手紙（てがみ）」や「綿毛（わたげ）」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。

もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。

ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙（てがみ）」「綿毛（わたげ）」と濁らせて読んでいるのです。

ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。

次の章で甘草の意味について解説していきます。

※上は甘草（かんぞう）の写真

甘草（かんぞう）は「マメ科の多年草のこと」の意味として用いられています。

中国などに自生しており、高さは約１メートル、夏頃に淡紫色の花を穂状に付けます。

根は赤褐色で甘みを持ち、高麗人参と同じでサポニンという成分が含まれていて、去痰（きょたん）・胃潰瘍（いかいよう）などの薬に利用されます。

甘草を「かんぞう」と読むと上記のような意味になりますが、
「あまくさ」と読むと「甘草（かんぞう）の別名/甘茶蔓（あまちゃづる）の別名」の意味となります。

※上は甘茶蔓（あまちゃづる）の写真

甘茶蔓というのは”ウリ科の蔓性の多年草のこと”で、全国に自生しており、甘草（かんぞう）と同様にサポニンが含まれています。

このように甘草は「かんぞう」「あまくさ」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。

以上が「甘草の読み方と意味、”かんぞう”と”あまくさ”正しいのは？」でした。

これまで説明したことをまとめますと、