さて日常的に使われるもので「白々」という言葉があります。
この白々に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
白々がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは白々の読み方と意味、「しろじろ」と「しらじら」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.白々の正しい読み方は「しろじろ」「しらじら」?
では白々の正しい読み方は、「しろじろ」「しらじら」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、白々の正しい読み方は「しろじろ」「しらじら」「はくはく」になります。
白々の”白”は「しろ」「しら」「はく」と読むことができます。
ただ白々は「しろじろ」「しらじら」「はくはく」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”白”の読み方は「しろ」「しら」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「じろ」「じら」という読み方をすることはできません。
白々のように「しろしろ」「しらしら」ではなく、「しろじろ」「しらじら」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
白々(=白白)であれば、白(しろ・しら)+白(しろ・しら)なので、白(後ろの語)の語頭である清音の”し”が濁音の”じ”に変化します。
そして白々に用いられている”々”というのは、踊り字の一種で、”同の字点(どうのじてん)”または、片仮名(カタカナ)の「ノ」と「マ」を組み合わせたように見えることから”ノマ点”(俗に”ノマ”)と呼ばれているものです。
(踊り字とは、”国語で、同じ漢字や仮名(かな)を重ねるときに用いる符号のこと”で、”々”は、「あゝ」の”ゝ”などと同じようなもの)
この”々”自体に固有の読み方は存在せず、「白々(しろじろ・しらじら)」や「久々(ひさびさ)」のように、同じ漢字を繰り返すときに、簡単に表す目的で、その漢字の代わりとして使われています。
つまり同じ漢字が繰り返される場合は、その漢字を2回書くよりも”々”で書いた方が楽だから、”々”を使っているというわけです。
なので白々は”白白”、久々も”久久”とまったく同じものですので覚えておきましょう。
次の章で白々の意味と類義語について解説していきます。
2.白々の意味と類義語について
では白々の意味と類義語について見ていきましょう。
まず白々(しろじろ)は「いかにも白いさま」の意味として用いられています。
白々を「しろじろ」と読むと上記のような意味になりますが、
「しらじら」「はくはく」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
白々を「しらじら」と読むと「夜が明けてだんだん明るくなるさま/本心からでないことや、偽りであることが明らかなさま/いかにも白いさま」、「はくはく」と読むと「いかにも白いさま/明らかなさま。疑う余地のないさま」の意味となります。
このように白々は「しろじろ」「しらじら」「はくはく」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
白々を用いた例文としては、「白々(しらじら)しい言動を繰り返す」や、
「誰が見ても犯人は明々白々(はくはく)だ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「本心からでないことや、偽りであることが明らかなさま」の意味で、後者の例文は「明らかなさま。疑う余地のないさま」の意味で使用しています。
また白々の類義語としては、「偽善(ぎぜん)・虚飾(きょしょく)・作為(さくい)・不自然(ふしぜん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても白々と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「白々の読み方と意味、”しろじろ”と”しらじら”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 白々の正しい読み方は「しろじろ」「しらじら」「はくはく」。
- 白々(しろじろ)は「いかにも白いさま」の意味。
- 白々(しらじら)は「夜が明けてだんだん明るくなるさま/本心からでないことや、偽りであることが明らかなさま/いかにも白いさま」の意味。
- 白々(はくはく)は「いかにも白いさま/明らかなさま。疑う余地のないさま」の意味。
- 白々の類義語には、「偽善・虚飾・作為・不自然」などがある。