さて日常的に使われるもので「生薬」という言葉があります。
この生薬に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
生薬がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは生薬の読み方と意味、「せいやく」と「しょうやく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.生薬の正しい読み方は「せいやく」「しょうやく」?
では生薬の正しい読み方は、「せいやく」「しょうやく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、生薬の正しい読み方は「せいやく」「しょうやく」「きぐすり」になります。
生薬の”生”は「い(きる)」「せい」「しょう」「き」、”薬”は「くすり」「やく」と読むことができます。
ただ一般的には生薬は「しょうやく」と読むことがほとんどです。
また”薬”の読み方は「くすり」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぐすり」という読み方をすることはできません。
生薬のように「きくすり」ではなく、「きぐすり」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
生薬であれば、生(き)+薬(くすり)なので、薬(後ろの語)の語頭である清音の”く”が濁音の”ぐ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で生薬の意味と類義語について解説していきます。
2.生薬の意味と類義語について
では生薬の意味と類義語について見ていきましょう。
まず生薬は「動物・植物などをそのまま、または簡単な加工をして用いる薬のこと」の意味として用いられています。
生薬を用いた例文としては、「こちらの生薬の効能について」や、
「生薬を用いた治療を行う」のような使い方で用いられています。
また生薬の類義語としては、「薬草(やくそう)・薬剤(やくざい)・薬品(やくひん)・漢方薬(かんぽうやく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても生薬と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「生薬の読み方と意味、”せいやく”と”しょうやく”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 生薬の正しい読み方は「せいやく」「しょうやく」「きぐすり」。
- 生薬は「動物・植物などをそのまま、または簡単な加工をして用いる薬のこと」の意味。
- 生薬の類義語には、「薬草・薬剤・薬品・漢方薬」などがある。