さて日常的に使われることはあまりないですが、「繭玉」という言葉があります。
この繭玉に使用されている漢字（特に”繭”）は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは繭玉の読み方と意味、「まゆたま」と「まゆだま」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．繭玉の正しい読み方は「まゆたま」「まゆだま」？
では繭玉の正しい読み方は、「まゆたま」「まゆだま」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、繭玉の正しい読み方は「まゆだま」になります。
繭玉の”繭”は「まゆ」「けん」、”玉”は「たま」「ぎょく」と読むことができます。
また”玉”の読み方は「たま」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「だま」という読み方をすることはできません。
繭玉のように「まゆたま」ではなく、「まゆだま」と濁って読むのは、日本語の「連濁（れんだく）」と呼ばれているものです。
連濁とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
繭玉であれば、繭（まゆ）＋玉（たま）なので、玉（後ろの語）の語頭である清音の”た”が濁音の”だ”に変化します。
例えば「手紙（てがみ）」や「綿毛（わたげ）」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙（てがみ）」「綿毛（わたげ）」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で繭玉の意味と類義語について解説していきます。
２．繭玉の意味と類義語について
では繭玉の意味と類義語について見ていきましょう。
まず繭玉は「柳（やなぎ）などの枝に、繭（まゆ）の形に丸めた餅（もち）や千両箱など縁起物の模型を付けた正月の飾り物のこと」の意味として用いられています。
繭玉を用いた例文としては、「繭玉を作る」や、
「繭玉の飾り付けをする」のような使い方で用いられています。
また繭玉の類義語としては、「千歳飴（ちとせあめ）・門松（かどまつ）・注連縄（しめなわ）・鏡餅（かがみもち）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても繭玉と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「繭玉の読み方と意味、”まゆたま”と”まゆだま”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 繭玉の正しい読み方は「まゆだま」で、「まゆたま」は間違い。
- 繭玉は「柳などの枝に、繭の形に丸めた餅や千両箱など縁起物の模型を付けた正月の飾り物のこと」の意味。
- 繭玉の類義語には、「千歳飴・門松・注連縄・鏡餅」などがある。