さて日常的に使われることはほとんどないですが、「平仄」という言葉があります。
この平仄に使用されている漢字(特に”仄”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは平仄の読み方と意味、「ひょうそく」と「へいそく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.平仄の正しい読み方は「ひょうそく」「へいそく」?
では平仄の正しい読み方は、「ひょうそく」「へいそく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、平仄の正しい読み方は「ひょうそく」になります。
平仄の”平”は「ひら」「へい」「ひょう」、”仄”は「ほの(めかす)」「そく」と読むことができますが、平仄は「ひょうそく」と読むのが正しく、「へいそく」と読むのは間違いです。
また平仄(ひょうそく)のように「平(ひょう)」が用いられている言葉には、
「平調(ひょうじょう)・平声(ひょうしょう)・平文(ひょうもん)」などがあります。
平仄(ひょうそく)のように「仄(そく)」が用いられている言葉には、
「仄聞(そくぶん)・仄韻(そくいん)・仄声(そくせい)・仄日(そくじつ)」などがあります。
次の章で平仄の意味と類義語について解説していきます。
2.平仄の意味と類義語について
では平仄の意味と類義語について見ていきましょう。
まず平仄は「漢字の四声(しせい)を二大別して言う語のこと/話のすじみち。つじつまのこと」の意味として用いられています。
四声というのは、”六朝および唐宋の中国語に存在した4種の声調(音節が担う高低昇降あるいは長短の音調)のこと”で、平仄の”平”は平声(ひょうしょう)、”仄”は上声(じょうしょう)・去声(きょしょう)・入声(にっしょう)の3声を表します。
”つじつまを合わせる”という意味で、「平仄を合わせる」という表現が使用されることがあるため覚えておきましょう。
また平仄の類義語としては、「拍子(ひょうし)・抑揚(よくよう)・仄韻(そくいん)・強弱(きょうじゃく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても平仄と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「平仄の読み方と意味、”ひょうそく”と”へいそく”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 平仄の正しい読み方は「ひょうそく」で、「へいそく」は間違い。
- 平仄は「漢字の四声を二大別して言う語のこと/話のすじみち。つじつまのこと」の意味。
- 平仄の類義語には、「拍子・抑揚・仄韻・強弱」などがある。