さて日常的に使われることはあまりないですが、「反芻」という言葉があります。
この反芻に使用されている漢字(特に”芻”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは反芻の読み方と意味、「はんそ」と「はんすう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.反芻の正しい読み方は「はんそ」「はんすう」?
では反芻の正しい読み方は、「はんそ」「はんすう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、反芻の正しい読み方は「はんすう」になります。
反芻の”芻”という字は「すう」と読むことはできますが、
「そ」と読むことはできないので、反芻を「はんそ」と読むのは間違いです。
また反芻(はんすう)のように「反(はん)」が用いられている言葉には、
「反響(はんきょう)・反映(はんえい)・反対(はんたい)・反論(はんろん)」などがあります。
反芻(はんすう)のように「芻(すう)」が用いられている言葉は、
反芻の他には「芻蕘(すうじょう)」しか見つけることができませんでした。
次の章で反芻の意味と類義語について解説していきます。
2.反芻の意味と類義語について
では反芻の意味と類義語について見ていきましょう。
まず反芻は「牛や羊などが一度飲み込んだ食物を胃から口に戻し、再び噛んでからまた飲み込むこと/(転じて)繰り返しよく考えること」の意味として用いられています。
牛や羊が反芻を行う理由は”食物を消化するため”で、
何回も食物を噛んで細かくして、少しずつ食物を消化していきます。
牛などの反芻動物が常に口を動かしているのは、反芻によるものです。
反芻を用いた例文としては、「反芻する動物」や、
「恩師の言葉を反芻する」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「牛や羊などが一度飲み込んだ食物を胃から口に戻し、再び噛んでからまた飲み込むこと」の意味で、後者の例文は「繰り返しよく考えること」の意味で使用しています。
また反芻の類義語としては、「深慮(しんりょ)・再考(さいこう)・熟慮(じゅくりょ)・熟考(じゅっこう)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても反芻と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「反芻の読み方と意味、”はんそ”と”はんすう”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 反芻の正しい読み方は「はんすう」で、「はんそ」は間違い。
- 反芻は「牛や羊などが一度飲み込んだ食物を胃から口に戻し、再び噛んでからまた飲み込むこと/繰り返しよく考えること」の意味。
- 反芻の類義語には、「深慮・再考・熟慮・熟考」などがある。