さて日常的に使われるもので「痛手」という言葉があります。
この痛手に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
痛手がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは痛手の読み方と意味、「いたで」と「つうしゅ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.痛手の正しい読み方は「いたで」「つうしゅ」?
では痛手の正しい読み方は、「いたで」「つうしゅ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、痛手の正しい読み方は「いたで」になります。
痛手の”痛”は「いた(い)」「つう」、”手”は「て」「しゅ」と読むことができますが、痛手は「いたで」と読むのが正しく、「つうしゅ」と読むのは間違いです。
また”手”の読み方は「て」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「で」という読み方をすることはできません。
痛手のように「いたて」ではなく、「いたで」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
痛手であれば、痛(いた)+手(て)なので、手(後ろの語)の語頭である清音の”て”が濁音の”で”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で痛手の意味と類義語について解説していきます。
2.痛手の意味と類義語について
では痛手の意味と類義語について見ていきましょう。
まず痛手は「重い傷のこと。重傷/大きな被害や損害のこと」の意味として用いられています。
痛手を用いた例文としては、「痛手を負う」や、
「不況で痛手を受ける」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「重い傷のこと。重傷」の意味で、
後者の例文は「大きな被害や損害のこと」の意味で使用しています。
また痛手の類義語としては、「負傷(ふしょう)・外傷(がいしょう)・手傷(てきず)・弊害(へいがい)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても痛手と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「痛手の読み方と意味、”いたで”と”つうしゅ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 痛手の正しい読み方は「いたで」で、「つうしゅ」は間違い。
- 痛手は「重い傷のこと。重傷/大きな被害や損害のこと」の意味。
- 痛手の類義語には、「負傷・外傷・手傷・弊害」などがある。