さて日常的に使われるもので「手狭」という言葉があります。
この手狭に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
手狭がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは手狭の読み方と意味、「てぜま」と「しゅきょう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．手狭の正しい読み方は「てぜま」「しゅきょう」？
では手狭の正しい読み方は、「てぜま」「しゅきょう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、手狭の正しい読み方は「てぜま」になります。
手狭の”狭”は「せま（い）」「せば（める）」「きょう」と読むことができますが、手狭は「てぜま」と読むのが正しく、「しゅきょう」と読むのは間違いです。
また”狭”の読み方は「せま」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぜま」という読み方をすることはできません。
手狭のように「てせま」ではなく、「てぜま」と濁って読むのは、日本語の「連濁（れんだく）」と呼ばれているものです。
連濁とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
手狭であれば、手（て）＋狭（せま）なので、狭（後ろの語）の語頭である清音の”せ”が濁音の”ぜ”に変化します。
例えば「手紙（てがみ）」や「綿毛（わたげ）」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙（てがみ）」「綿毛（わたげ）」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で手狭の意味と類義語について解説していきます。
２．手狭の意味と類義語について
では手狭の意味と類義語について見ていきましょう。
まず手狭は「家や部屋などが、使用するのには狭いこと」の意味として用いられています。
手狭を用いた例文としては、「家が手狭になる」や、
「ここは手狭で作業がやりにくい」のような使い方で用いられています。
また手狭の類義語としては、「狭小（きょうしょう）・窮屈（きゅうくつ）・小路（こうじ）・堅苦しい（かたくるしい）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても手狭と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「手狭の読み方と意味、”てぜま”と”しゅきょう”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 手狭の正しい読み方は「てぜま」で、「しゅきょう」は間違い。
- 手狭は「家や部屋などが、使用するのには狭いこと」の意味。
- 手狭の類義語には、「狭小・窮屈・小路・堅苦しい」などがある。