さて日常的に使われることはあまりないですが、「附子」という言葉があります。
この附子に使用されている漢字(特に”附”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは附子の読み方と意味、「ぶし」と「ふし」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
では附子の正しい読み方は、「ぶし」「ふし」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、附子の正しい読み方は「ぶし」「ふし」「ぶす」になります。
附子の”附”は「ぶ」「ふ」、”子”は「こ」「し」「す」読むことができます。
ただ附子は「ぶし」「ふし」「ぶす」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また附子(ぶし)のように「附(ぶ)」が用いられている言葉は、附子の他には見つけることができませんでした。
附子(ふし)のように「附(ふ)」が用いられている言葉には、
「附図(ふず)・附加(ふか)・附随(ふずい)・附着(ふちゃく)」などがあります。
次の章で附子の意味について解説していきます。
※上は鳥兜(トリカブト)の写真
では附子の意味について見ていきましょう。
まず附子(ぶし)は「鳥兜(トリカブト)の塊根(かいこん)のこと/子根(しこん)をとって乾かした生薬のこと」の意味として用いられています。
トリカブトは全体に毒がありますが、特に根の部分に強い毒性があるとされ、アコニチンなどの毒が含まれています。
附子を「ぶし」と読むと上記のような意味になりますが、
「ふし」「ぶす」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
附子は「ふし」と読むと「白膠木(ぬるで)の葉に五倍子虫(ふしむし)によって生じる瘤(こぶ)のこと」の意味、「ぶす」と読むと「鳥兜の塊根/狂言の曲目のひとつ」の意味になります。
五倍子虫(ふしむし)というのは、”アブラムシ科の昆虫の一種のこと”です。
五倍子虫は白膠木に寄生して葉に虫瘤(むしこぶ)を生じさせ、
虫瘤にはタンニンが多く含まれ、薬用・染料用として使われ、古くにはお歯黒に用いられていました。
このように附子は「ぶし」「ふし」「ぶす」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
以上が「附子の読み方と意味、”ぶし”と”ふし”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、