結論から言ってしまうと、山城の正しい読み方は「やましろ」「さんじょう」「やまじろ」になります。
山城の”山”は「やま」「さん」、”城”は「しろ」「じょう」と読むことができます。
ただ山城は「やましろ」「さんじょう」「やまじろ」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”城”の読み方は「しろ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「じろ」という読み方をすることはできません。
山城のように「やましろ」ではなく、「やまじろ」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
山城であれば、山(やま)+城(しろ)なので、城(後ろの語)の語頭である清音の”し”が濁音の”じ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で山城の意味について解説していきます。
山城(やましろ)は「旧国名のひとつで、現在の京都府の南部にあたる地域のこと」の意味として用いられています。
旧国名とは国の古い呼び名のことで、特に日本では昔の行政区画の呼び名を言います。
つまり簡単に言えば、いまは47都道府県でひとつの日本という国ですが、
昔は日本というひとつの国ではなく、山城(やましろ)・越後など様々な名称の国が存在していたということです。
旧国名である山城のあった地域が、いま現在の京都府の南部にあたる地域を指しているわけです。
山城を「やましろ」と読むと上記のような意味になりますが、
「さんじょう」「やまじろ」と読むと「山頂や山腹に築いた城」の意味となります。
このように山城は「やましろ」「さんじょう」「やまじろ」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
以上が「山城の読み方と意味、”やましろ”と”さんじょう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど