結論から言ってしまうと、木口の正しい読み方は「こぐち」「きぐち」の両方になります。
木口の”木”は「き」「こ」「もく」、”口”は「くち」「こう」と読むことができます。
ただ木口は「こぐち」「きぐち」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”口”の読み方は「くち」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぐち」という読み方をすることはできません。
木口のように「こくち」「きくち」ではなく、「こぐち」「きぐち」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
木口であれば、木(こ・き)+口(くち)なので、口(後ろの語)の語頭である清音の”く”が濁音の”ぐ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で木口の意味と類義語について解説していきます。
木口(こぐち)は「木材の切り口のこと」の意味として用いられています。
木口を「こぐち」と読むと上記のような意味になりますが、
「きぐち」と読むと上記の他に、「材木の性質や品質/手提げ袋などの口に付けた木製の取手」の意味も含まれます。
このように木口は「こぐち」「きぐち」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
木口を用いた例文としては、「きれいな木口」や、
「木口(きぐち)は良いが、作りが悪い家」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「木材の切り口のこと」の意味で、
後者の例文は「材木の性質や品質のこと」の意味で使用しています。
また木口の類義語としては、「断面(だんめん)・切断面(せつだんめん)・切り口(きりくち)・側面(そくめん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても木口と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「木口の読み方と意味、”こぐち”と”きぐち”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>