結論から言ってしまうと、膝下の正しい読み方は「しっか」「ひざした」「ひざもと」になります。
膝下の”膝”は「ひざ」「しつ」、”下”は「した」「もと」「か」と読むことができます。
(「ひざもと」のときは、”膝元(ひざもと)”と書き表されることも多いです)
ただ膝下は「しっか」「ひざした」「ひざもと」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また膝下の”膝”の読み方は「しつ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「しっ」という読み方をすることはできません。
膝下のように「しつか」ではなく、「しっか」と変化して読むのは、日本語の「促音化(そくおんか)」と呼ばれているものです。
促音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(これを促音という)に変化する現象のこと”を言います。
膝下であれば、膝(しつ)+下(か)なので、下(後ろの語)の前に付いた音である”つ”が促音の”っ”に変化します。
例えば「楽器(がっき)」や「切削(せっさく)」は促音化なしで読むと、
「がくき」や「せつさく」と読むのが普通です。
もともと”楽”には「がっ」という読み方はないですし、”切”にも「せっ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では促音化によって促音(「っ」)に変化するため、
「楽(がっ)」「切(せっ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が促音化によって促音(「っ」)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で膝下の意味について解説していきます。
膝下(しっか)は「膝(ひざ)の近くのこと/親や庇護(ひご)してくれる人のもと/父母などへ出す手紙の脇付に書く言葉のこと」の意味として用いられています。
庇護(ひご)というのは”弱い立場の者を庇(かば)って守ること”で、
脇付(わきづけ)というのは”手紙で、宛名の左下に書き添えて敬意を表す語のこと”です。
膝下を「しっか」と読むと上記のような意味になりますが、
「ひざした」「ひざもと」と読むとそれぞれ下記のような意味になります。
膝下を「ひざした」と読むと「膝より下の部分のこと」の意味、
「ひざもと」と読むと「膝の近くのこと/親や庇護してくれる人のもと」の意味となります。
このように膝下は「しっか」「ひざした」「ひざもと」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
膝下を用いた例文としては、「親の膝下(しっか、ひざもと)を離れる」や、「膝下(ひざした)を保護するもの」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「親や庇護してくれる人のもと」の意味で、
後者の例文は「膝より下の部分のこと」の意味で使用しています。
以上が「膝下の読み方と意味、”しっか”と”ひざした”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど