このページでは膝下の読み方と意味、「しっか」と「ひざした」どちらが正しいのかを解説しています。

 

 

 

1.膝下の正しい読み方は「しっか」「ひざした」?

 

結論から言ってしまうと、膝下の正しい読み方は「しっか」「ひざした」「ひざもと」になります

 

膝下の”膝”は「ひざ」「しつ」、”下”は「した」「もと」「か」と読むことができます。

 

(「ひざもと」のときは、”膝元(ひざもと)”と書き表されることも多いです)

 

 

 

ただ膝下は「しっか」「ひざした」「ひざもと」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。

 

(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)

 

 

 

また膝下の”膝”の読み方は「しつ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「しっ」という読み方をすることはできません。

 

膝下のように「しつか」ではなく、「しっか」と変化して読むのは、日本語の「促音化(そくおんか)」と呼ばれているものです

 

 

促音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(これを促音という)に変化する現象のこと”を言います。

 

膝下であれば、膝(しつ)+下(か)なので、下(後ろの語)の前に付いた音である”つ”が促音の”っ”に変化します。

 

 

 

例えば「楽器(がっき)」や「切削(せっさく)」は促音化なしで読むと、
「がくき」や「せつさく」と読むのが普通です。

 

もともと”楽”には「がっ」という読み方はないですし、”切”にも「せっ」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では促音化によって促音(「っ」)に変化するため、
「楽(がっ)」「切(せっ)」と変化させて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が促音化によって促音(「っ」)に変化するわけではないので、注意してください。

 

 

次の章で膝下の意味と類義語について解説していきます。

 

2.膝下の意味と類義語について

 

膝下(しっか)は「膝(ひざ)の近くのこと/親や庇護(ひご)してくれる人のもと/父母などへ出す手紙の脇付に書く言葉のこと」の意味として用いられています。

 

庇護(ひご)というのは”弱い立場の者を庇(かば)って守ること”で、
脇付(わきづけ)というのは”手紙で、宛名の左下に書き添えて敬意を表す語のこと”です。

 

 

 

膝下を「しっか」と読むと上記のような意味になりますが、
「ひざした」「ひざもと」と読むとそれぞれ下記のような意味になります。

 

膝下を「ひざした」と読むと「膝より下の部分のこと」の意味、
「ひざもと」と読むと「膝の近くのこと/親や庇護してくれる人のもと」の意味となります

 

このように膝下は「しっか」「ひざした」「ひざもと」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。

 

 

 

膝下を用いた例文としては、「親の膝下(しっか、ひざもと)を離れる」や、「膝下(ひざした)を保護するもの」のような使い方で用いられています。

 

前者の例文は「親や庇護してくれる人のもと」の意味で、
後者の例文は「膝より下の部分のこと」の意味で使用しています。

 

 

 

また膝下の類義語としては、「下肢(かし)・膝前(ひざまえ)・御中(おんちゅう)・机下(きか)」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても膝下と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「膝下の読み方と意味、”しっか”と”ひざした”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 膝下の正しい読み方は「しっか」「ひざした」「ひざもと」。
  • 膝下(しっか)は「膝の近くのこと/親や庇護してくれる人のもと/父母などへ出す手紙の脇付に書く言葉のこと」の意味。
  • 膝下(ひざした)は「膝より下の部分のこと」の意味。
  • 膝下(ひざもと)は「膝の近くのこと/親や庇護してくれる人のもと」の意味。
  • 膝下の類義語には、「下肢・膝前・御中・机下」などがある。

 

 

関連ページ