結論から言ってしまうと、口説くの正しい読み方は「くどく」になります。
口説くの”口”は「くち」「こう」「く」、”説”は「と(く)」「せつ」と読むことができますが、口説くは「くどく」と読むのが正しく、「くせつく」と読むのは間違いです。
また”説”の読み方は「と(く)」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ど(く)」という読み方をすることはできません。
口説くのように「くとく」ではなく、「くどく」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
口説くであれば、口(く)+説く(とく)なので、説く(後ろの語)の語頭である清音の”と”が濁音の”ど”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で口説くの意味について解説していきます。
口説くは「自分の言うことに従わせようと説得や懇願(こんがん)をすること/異性に対して、愛情を打ち明け、言い寄ること/嘆きの言葉などを繰り返し言うこと」の意味として用いられています。
口説くを用いた例文としては、「両親を口説いて進学する」や、
「女を口説くのは得意だ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「自分の言うことに従わせようと説得や懇願をすること」の意味で、後者の例文は「異性に対して、愛情を打ち明け、言い寄ること」の意味で使用しています。
また口説くの類義語としては、「強弁(きょうべん)・熱弁(ねつべん)・主張(しゅちょう)・御託(ごたく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても口説くと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「口説くの読み方と意味、”くどく”と”くせつく”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど