結論から言ってしまうと、上人の正しい読み方は「しょうにん」「じょうにん」「うえびと」になります。
上人の”上”は「うえ」「じょう」「しょう」、”人”は「ひと」「じん」「にん」と読むことができます。
ただ上人は「しょうにん」「じょうにん」「うえびと」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”人”の読み方は「ひと」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「びと」という読み方をすることはできません。
上人のように「うえひと」ではなく、「うえびと」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
上人であれば、上(うえ)+人(ひと)なので、人(後ろの語)の語頭である清音の”ひ”が濁音の”び”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で上人の意味と類義語について解説していきます。
上人(しょうにん)は「知徳を備えた高僧のこと/僧の位の名称のこと/僧侶の敬称のこと」の意味として用いられています。
上人を「しょうにん」と読むと上記のような意味になりますが、
「じょうにん」「うえびと」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
上人を「じょうにん」と読むと「身分の高い人/気立ての良い人」、
「うえびと」と読むと「殿上(てんじょう)の間に昇ることを許された者」の意味になります。
このように上人は「しょうにん」「じょうにん」「うえびと」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
また上人の類義語としては、「僧正(そうじょう)・住職(じゅうしょく)・和尚(おしょう)・法師(ほうし)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても上人と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「上人の読み方と意味、”しょうにん”と”じょうにん”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>