結論から言ってしまうと、一手の正しい読み方は「いって」「ひとて」になります。
一手の”一”は「いち」「ひと」「いつ」、”手”は「て」「しゅ」と読むことができますが、一手は「いって」「ひとて」と読むのが正しく、「いっしゅ」と読むのは間違いです。
一般的には一手は「いって」と読むことが多いです。
ただ一手は「いって」「ひとて」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また一手の”一”の読み方は「いち」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「いっ」という読み方をすることはできません。
一手のように「いちて」ではなく、「いって」と変化して読むのは、日本語の「促音化(そくおんか)」と呼ばれているものです。
促音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(これを促音という)に変化する現象のこと”を言います。
一手であれば、一(いち)+手(て)なので、手(後ろの語)の前に付いた音である”ち”が促音の”っ”に変化します。
例えば「楽器(がっき)」や「切削(せっさく)」は促音化なしで読むと、
「がくき」や「せつさく」と読むのが普通です。
もともと”楽”には「がっ」という読み方はないですし、”切”にも「せっ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では促音化によって促音(「っ」)に変化するため、
「楽(がっ)」「切(せっ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が促音化によって促音(「っ」)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で一手の意味について解説していきます。
一手(いって)は「碁石または将棋の駒を一つ打つこと/自分一人ですること/ただひとつの手段・方法のこと」の意味として用いられています。
一手を「いって」と読むと上記のような意味になりますが、
「ひとて」と読むと「自分一人ですること/碁・将棋における一局/舞や音曲などの一曲/一組。一隊」の意味となります。
このように一手は「いって」「ひとて」のどちらで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
一手を用いた例文としては、「質問を一手に引き受ける」や、
「押しの一手(いって)」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「自分一人ですること」の意味で、
後者の例文は「ただひとつの手段・方法のこと」の意味で使用しています。
以上が「一手の読み方と意味、”いって”と”いっしゅ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど