さて日常的に使われることはあまりないですが、「回向」という言葉があります。
この回向に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
回向がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは回向の読み方と意味、「えこう」と「かいこう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.回向の正しい読み方は「えこう」「かいこう」?
では回向の正しい読み方は、「えこう」「かいこう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、回向の正しい読み方は「えこう」になります。
回向の”回”は「まわ(る)」「え」「かい」と読むことができますが、
回向は「えこう」と読むのが正しく、「かいこう」と読むのは間違いです。
また回向(えこう)のように「回(え)」が用いられている言葉は、回向の他には見つけることができませんでした。
回向(えこう)のように「向(こう)」が用いられている言葉には、
「向後(こうご)・指向(しこう)・向背(こうはい)・対向(たいこう)」などがあります。
次の章で回向の意味と類義語について解説していきます。
2.回向の意味と類義語について
では回向の意味と類義語について見ていきましょう。
まず回向は「自らが行った功徳(くどく)を自らの悟りのため、または他者の利益のために差し向けること/死者の成仏を祈って供養(くよう)を行うこと」の意味として用いられています。
功徳(くどく)というのは、”善行の結果として得られる神仏の恵みのこと”です。
回向を用いた例文としては、「これが回向の本来の概念だ」や、
「家族で回向する」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「自らが行った功徳を自らの悟りのため、または他者の利益のために差し向けること」の意味で、後者の例文は「死者の成仏を祈って供養を行うこと」の意味で使用しています。
また回向の類義語としては、「供養(くよう)・鎮魂(ちんこん)・追善(ついぜん)・追福(ついふく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても回向と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「回向の読み方と意味、”えこう”と”かいこう”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 回向の正しい読み方は「えこう」で、「かいこう」は間違い。
- 回向は「自らが行った功徳を自らの悟りのため、または他者の利益のために差し向けること/死者の成仏を祈って供養を行うこと」の意味。
- 回向の類義語には、「供養・鎮魂・追善・追福」などがある。