さて日常的に使われるもので「狼狽」という言葉があります。
この狼狽に使用されている漢字(特に”狽”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは狼狽の読み方と意味、「ろうばい」と「おおかみうた」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.狼狽の正しい読み方は「ろうばい」「おおかみうた」?
では狼狽の正しい読み方は、「ろうばい」「おおかみうた」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、狼狽の正しい読み方は「ろうばい」になります。
狼狽の”狼”は「おおかみ」「ろう」、”狽”は「ばい」と読むことはできますが、”狽”は「うた」と読むことはできないので、狼狽を「おおかみうた」と読むのは間違いです。
狼狽の”狽(ばい)”という字は、”唄(うた)”という字に似ているため注意が必要です。
また狼狽(ろうばい)のように「狼(ろう)」が用いられている言葉には、
「餓狼(がろう)・狼虎(ろうこ)・狼戻(ろうれい)・狼藉(ろうぜき)」などがあります。
狼狽(ろうばい)のように「狽(ばい)」が用いられている言葉は、狼狽の他には見つけることができませんでした。
次の章で狼狽の意味と類義語について解説していきます。
2.狼狽の意味と類義語について
では狼狽の意味と類義語について見ていきましょう。
まず狼狽は「慌てふためくこと」の意味として用いられています。
狼狽の”狽(ばい)”というのは、伝説上の狼(おおかみ)の一種のことで、
一説によると狼は前足が長く後足が短いですが、狽はその逆だと言われています。
そして狼と狽は常に共に行動していて、狼と狽が離れると倒れて、うろたえてしまうことから、”狼狽(ろうばい)”になったとされています。
ちなみに「うろたえる」というのは、”狼狽える”と書き表されます。
狼狽を用いた例文としては、「突然の出来事に狼狽する」や、
「彼は少しも狼狽した様子はない」のような使い方で用いられています。
また狼狽の類義語としては、「慌てる(あわてる)・動揺(どうよう)・動転(どうてん)・あたふた」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても狼狽と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「狼狽の読み方と意味、”ろうばい”と”おおかみうた”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 狼狽の正しい読み方は「ろうばい」で、「おおかみうた」は間違い。
- 狼狽は「慌てふためくこと」の意味。
- 狼狽の類義語には、「慌てる・動揺・動転・あたふた」などがある。