さて日常的に使われるもので「分泌」という言葉があります。
この分泌に使用されている漢字(特に”泌”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは分泌の読み方と意味、「ぶんぴ」と「ぶんぴつ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.分泌の正しい読み方は「ぶんぴ」「ぶんぴつ」?
では分泌の正しい読み方は、「ぶんぴ」「ぶんぴつ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、分泌の本来の読み方は「ぶんぴつ」でしたが、
いま現在では「ぶんぴ」と「ぶんぴつ」のどちらでも問題はありません。
分泌の”泌”は「ひ」「ひつ」と読むことができます。
分泌を「ぶんぴ」と読むのは本来の読み方ではなく、
この「ぶんぴ」は”慣用読み”と呼ばれる読み方になります。
慣用読みというのは、誤った読み方の人が増えて広く定着したことで、
その誤った読み方についても間違いではないとされた読みのことです。
簡単に言えば、分泌を「ぶんぴ」と間違って読む人が増えたために、
「ぶんぴ」でも「ぶんぴつ」でも正しい読み方ということにしよう!となったわけです。
なのでいま現在での分泌の読み方としては、「ぶんぴ」と「ぶんぴつ」はどちらも正しい読み方となります。
ただ一般的には分泌は「ぶんぴつ」と読むことがほとんどです。
また分泌の”泌”の読み方は「ひ」「ひつ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぴ」「ぴつ」という読み方をすることはできません。
分泌のように「ぶんひ」「ぶんひつ」ではなく、「ぶんぴ」「ぶんぴつ」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化(はんだくおんか)」と呼ばれているものです。
半濁音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと”を言います。
このパ行音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)のことを”半濁音(はんだくおん)”と呼びます。
分泌であれば、分(ぶん)+泌(ひ・ひつ)なので、泌(後ろの語)の語頭である”ひ”が半濁音の”ぴ”に変化します。
次の章で分泌の意味と類義語について解説していきます。
2.分泌の意味と類義語について
では分泌の意味と類義語について見ていきましょう。
まず分泌は「細胞が生体にとって、特殊な用途をもつ生産物を排出すること」の意味として用いられています。
分泌を用いた例文としては、「唾液を分泌する」や、
「ホルモンの分泌を促す」のような使い方で用いられています。
また分泌の類義語としては、「発汗(はっかん)・粘液(ねんえき)・汁液(じゅうえき)・液汁(えきじゅう)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても分泌と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「分泌の読み方と意味、”ぶんぴ”と”ぶんぴつ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 「ぶんぴつ」が本来の読み方で、「ぶんぴ」は慣用読み。
- 分泌の読み方は、「ぶんぴ」「ぶんぴつ」のどちらでも正しい。
- 分泌は「細胞が生体にとって、特殊な用途をもつ生産物を排出すること」の意味。
- 分泌の類義語には、「発汗・粘液・汁液・液汁」などがある。